今回の料理:発展揚げ
パーティーにぴったり
枝元 この料理、残り物を変身させるということで「発展揚げ」と名付けました。中身は何でもいいんです。
西原 またの名を「闇揚げ」。
枝元 えへへ。お客さんが集まる時のおもてなしにも、お正月のおせち料理のアレンジにもいいんです。今回の中身は筑前煮と、明太もちチーズで。黒豆や金時豆みたいな煮豆とクリームチーズもオススメ。
西原 黒豆?! 闇っぽくなってきたなー。
枝元 意外かもしれないけど、これが合うんですよ。さて煮物を細かく刻んで春巻き皮で巻きます。
西原 むむ、この皮、張りがあって巻きづらい……。
枝元 ほんとだ。ちょっとはねかえってきますね。
西原 生意気だな。うちの娘みたい。
枝元 相変わらず大変?
西原 いや、私は相手しないから。「子供と対話してますか」とか言われるけど、どうせ何言ってもさ、「ふん、お母さんはそういうと思った」って返されるし。そんな子に話しかける時間ねえよ、おれ!
枝元 あはは、「おれ」出ました。
西原 あげく「私という個人をどこまで突き放せば気が済むのよ!」とか、言い出すんだよ?
枝元 ああん、何だって?!
西原 演劇やってるからやたら発声いいし、何の芝居のセリフかって。
枝元 自意識の塊だね、思春期って。
西原 お母さん、忙しいんでね。つきあってられません。「子供を正面から受け止めろ」とか何言ってるんだって感じ。マジ勘弁。
枝元 あはは、しゃべりながら手作業してるとあっという間。後は、きつね色に揚げて完成!
西原 いろんな形があって見た目も楽しい。うん! 煮物を揚げただけで香ばしくてボリュームアップ。明太もちチーズは間違いない味。
枝元 黒豆クリームチーズどう?
枝元 外からじゃ中身が分からないから、みんなで食べると盛り上がるの。ぜひ、クリスマスシーズンのパーティー料理に!
【構成・中川聡子、写真・梅村直承】
発展揚げ
材料<4人分>大は大さじ 小はこさじ
- 春巻き皮 適量
- 水溶き小麦粉(薄力粉大2を水大2で溶く)
- <具>煮物適量
- 明太子・ピザ用チーズ 各40グラム、切り餅1枚
- 煮豆12粒、クリームチーズ 20グラム
作り方
- 春巻き皮を半分に切る。煮物を細かくみじん切り。かたくり粉少々(分量外)をまぶす。春巻き皮にのせて巻く。
- 皮3枚を4等分にする。6枚には切り餅、明太子、チーズを6等分し風呂敷包みに。残り6枚にはクリームチーズを豆と同サイズに切り、交互に2個ずつ並べ棒状に巻く。1.2.とも巻き終わりを水溶き小麦粉で留める。
- サラダ油を170度に熱し、1.2.をきつね色になるまで揚げる。
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