今回の料理:安納芋(シナモンホイップ添え)
エダモン料理の神髄
西原 女性って芋好きですよね。寒くなってくると、スーパーに焼き芋コーナーができるでしょ。女性がふらふらーって吸い寄せられてる。
枝元 私もね、ずっと興味なかったんですよ。でも安納芋の出現で、開眼しました。
西原 うちの近所に焼き芋を車で売りに来る女性がいるのね。フェイスブックで「いつ、どこに売りにいきます」って告知してて、それを見た女の子たちがバス停みたいに待ってるんですよ。いいアイデアですよね。ほら、大声でトラックを止めるって女性はできないから。
枝元 なるほどねー!
西原 それが娘連れの母親ってのがおかしくて、可愛くて。
枝元 そしたら芋を焼いていきますかね。芋をまるごと天板に乗せてと。
西原 ただ乗せるだけ? 焼酎吹き付けるとか、何か裏技ないんですか。
枝元 それがないんですー。
西原 うちのばあちゃんは、ぬれた新聞紙で芋をくるんで、上から銀紙でくるんでとか、あらゆることを試してましたよ。
枝元 でも、何にもせずに焼いてみたらできたんだもん。サツマイモでもこれでオッケー。シロップやバターを乗せるとおいしいですよ。
西原 うちのばあちゃんのチャレンジはすべて無意味……! みんなサツマイモに踊らされていた!
枝元 30分ほどやることないから、安納芋にぴったりのシナモンホイップを作ります。これは甘さ控えめで。
枝元 お芋焼けましたよ!
西原 何も足さない、何も引かない。エダモン料理の神髄、ここにあり!
枝元 あはは。うん、安納芋甘ーい! またこのクリームが合う!
西原 この芋、甘すぎる! これじゃ芋ようかんの出番がないよ! 昔はこんな芋なかったよね。サツマイモに砂糖絡めてましたよ。
枝元 ほんとに。女の人が芋好きな気持ちが分かるようになりました。
枝元 あはは、言うと思った!
【構成・中川聡子、写真・内藤絵美】
安納芋(シナモンホイップ添え)
材料<4人分>
- 安納芋 3~4個
- 生クリーム 1カップ
- きび砂糖 大さじ2
- シナモンパウダー 小さじ1
作り方
- 安納芋をよく洗い、水気をふく。天板に乗せて、余熱はせず、190℃に設定したオーブンで約30分、皮がパンと張ってくるまで焼く。オーブンがない場合は、皮付きのまま厚さ2~3センチの輪切りにして、フライパンにサラダ油少々を引いた上に並べ、中火で約20分、両面を焼く。
- 氷水につけたボウルに生クリームときび砂糖を入れて、ゆるく筋が残る程度まで泡立てる。シナモンパウダーを混ぜる。
- 焼けた芋に2.のクリームを添えて完成。
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