突然ですが、「ぼっち飯」ってツラいですか?
ぼっち飯とは、すなわち1人でご飯を食べることを指しますが、「さみしい」「友達いなさそう」みたいなネガティブなイメージがなきにしもあらず、ですよね。
しかし、最近は1人で飲食店へ行くのが当たり前になってきているように思います。実際、ぼっち飯の実態はどうなっているのでしょうか?「みんなのごはん」編集部ではぐるなび会員2,116人にアンケートをとってみました。
年収によってぼっち飯に抵抗をあまり感じていなかったり、関西の人がぼっち飯をするときになぜか入らないお店があったり、興味深い結果が出ましたよ。
- 8.5割が「ぼっち飯」経験者→でもやっぱり「焼肉屋さん」でぼっちは無理!
- 年収が高いほど「ぼっち飯」の経験アリ、しかも「どんなお店でも入れる」
- 関西人は夕食にファーストフードを避ける説
- まとめ:やっぱり「ぼっち飯」は当たり前になってきている
8.5割が「ぼっち飯」経験者→でもやっぱり「焼肉屋さん」でぼっちは無理!
ぼっち飯、すなわち1人で飲食店へ行ったことがあるかどうかを聞いてみました。結果は、85.4%の人が「はい」、14.6%の人が「いいえ」。
男女別では、男性が「はい」90.5%、「いいえ」9.5%と9割以上の人がぼっち飯経験者だったのに対し、女性は「はい」79.3%、「いいえ」20.7%という結果に。女性の5人に1人が、1人で飲食店に入ったことがないという答えになりました。
1人で入れるかどうかは、お店の形態、そして時間帯にも左右されますよね。「カフェなら入れるけど、1人で焼き肉屋さんに行くのはちょっと……」と思う人も多いのではないでしょうか。
なんとなく1人で入るのに「勇気」がいるお店、その境界線はどこにあるのでしょうか?
自由回答では「食べ放題のお店」(30代・女性)や「お好み焼き店」(50代・男性)、「中華料理店」(30代・男性、40代・女性)といった声が挙がりました。
この回答をみたときに、あの「くるくる回る円卓」を1人でポツンと囲む姿が浮かんで、何ともいえない気持ちになってしまいました。たしかに中華料理店でぼっちはツライかもしれません。
なかには、「店の形態にかかわらず、1人用の座席が設けてあれば入れる」(40代・男性)という方も。「まわりはグループなのに自分だけぼっち」という環境だと、人はさみしさをおぼえるのかもしれません……。
と、ここまで全体をざっくり眺めてみました。続いて、性別や年代、住んでいる地域などの属性によって結果に違いが出るのか、見ていきましょう。
年収が高いほど「ぼっち飯」の経験アリ、しかも「どんなお店でも入れる」
年収ごとに区切ってみると、興味深い結果が出ましたよ。
先に結論を少々乱暴にいうと、「年収が高いほど、ぼっち飯経験者が多い」という結果になりました。
「年収1000万円以上」の層は全体の11.3%。そのうち、ぼっち飯経験者は90.8%と9割以上です。一方で、「199万円以下」と回答した人のうち、25%が1人で飲食店へ入ったことがないとのことでした。4人に1人がぼっち飯をしたことがないことになります。
きれいに比例しているわけではありませんが、年収が高いほど、ぼっち飯を経験したことがある、と答えているようですね。
さらに、お店の形態別にみてみると、「どんなお店でも入れる」と回答したのは、
年収1000万円以上:38.4%
全体平均:27.8%
つまり、
「どんなお店でも1人で入れる」人が最も多かったのは、やはり「1000万円以上」の層でした。ただし、「199万円以下」の人も33.3%と、全体平均より上回っています。
比例関係こそ認められませんでしたが、「年収が高い人のほうがぼっち飯に抵抗を感じにくい」傾向はありそうです。
仮に「労働時間が長いほど年収が高い」とすると、誰かと食事の時間を合わせるのが難しくなり、高年収ほどぼっち飯せざるをえないとも考えられます。
「そんなのさみしいじゃん!」とまわりが思っていたとしても、本人が充実したぼっち飯ライフを過ごしているなら、なんかもうそれ無敵じゃね?(年収高いし)って個人的には思いました。
「一人焼肉」に代表されるように、ぼっち飯のためのお店も数々登場しています。充実したぼっち飯を実現する仕組みはもう整ってきているんですよね。
関西人は夕食にファーストフードを避ける説
さて、ぼっち飯に地域差はあるのでしょうか?
都市部のほうが1人で飲食店へ行く機会も多そうですが、結果はやはりその通りでした。
※サンプル数の都合上、「東:1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)」「西:近畿地方(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、三重県、滋賀県、和歌山県)」「その他の道県」と3分類しています。
ランチは特に大きな差が出なかったのですが、ディナーではお店の形態、それもファーストフード店で地域差が出ました!数字を見てみましょう。
ディナーで「1人でファーストフードに入るのに抵抗がある」と答えたのは
全体平均:9.2%
東:7.3%
西:15.6%
その他:8.1%
「どんなお店でも1人で入れる」が最も多い地域は「西」(近畿地方)で33.9%。全体平均の27.8%に6.1ポイントの差をつけています。他の地域に比べて、関西の人はどんなお店でもわりとぼっち飯できるようですね。
にもかかわらず!!!
なぜか「ファーストフード店」だけは、抵抗を感じる人が15.6%と、全体平均の9.2%より6.4ポイント上回る結果に。抵抗を感じる人が7.3%の「東」(1都3県)と比較しても、だいぶ差が出ました。
ランチでは他の地域と大差なかったので、ディナー時間帯だけの特徴と思われます。「関西人は夕食にファーストフード食べない説」、なぜなのでしょうか……。
まとめ:やっぱり「ぼっち飯」は当たり前になってきている
さて、ぼっち飯についてのアンケート結果を紹介してきました。冒頭でも書いたとおり、もはやぼっち飯をツライ……と思う時代ではなくなってきたのかもしれません。いや、むしろ「孤独のグルメ」の影響もあってか、ぼっち飯は「カッコイイ行為」にまで昇華しているような気さえします。
結局、家族や友達とワイワイ食べるご飯も、1人で食べるご飯も、どっちも楽しめるのが一番。特に都市部では、ありがたいことにそのための環境も整ってきています。幸せなことですね。
とりあえず、高年収の人がぼっち飯していることがわかったので、筆者も積極的にぼっち飯します(キリッ)。
調査手法:インターネットリサーチ(WEB上で回答)
調査対象:全国・20歳以上・男女のぐるなび会員
調査期間:2016.9.15~2016.9.16
調査数:2,116