どうも〜!いろいろあって猫田しげるは札幌に移住しました。
いろいろあって左手を負傷していますが、パソコンは打てるのでモーマンタイ!
「いろいろ」って言っても酔っ払ってキャベツ切っていたら手も切っちゃっただけなんですが。
わりと重症だったので即日手術する羽目になったのですが、なんと手術1時間後に取材したのがこのお店です。
いやーたくましいですねえアラフォー独り身女。
すすきのから10分くらい歩くと「中島公園」というエリアに来るのですが、いやもうこの界隈、地元民しか知らないようないい店が粒ぞろいなんですよ。
そのうちの1店がこちら「七番館」。ジンギスカン屋です。
外観からしてもうディープですよね。「自転車修理」って旗が立っていますが、何の疑問も湧かないくらい自然です。不思議ですね。
店内は年季の入ったスナック喫茶のようですが、奥の一角が家感ハンパないです。
でっけーテレビだな!
普段は近所の常連客が自宅の居間のようにくつろいでいます。
こちらの名物は「ジンホル鍋」。北海道でも珍しい道東地域の名物で、札幌でも1〜2軒でしか出していないそうです。
ジンホルとは、ジンギスカン&ホルモンを独自の味噌ダレで煮込んで食べる鍋料理のことだそう。一体どんな料理か想像もつかないことでしょう。
早速オーダーしてみました。
これで850円!!安っ!!
信じられませんがこの量で1人前で、850円だそうです。もやしタワーに、玉ねぎ1玉分のスライス。
肉類は生ラム、豚のコブクロ、直腸など。羊かと思いましたが、ホルモンは豚なのです。
ママさんは北海道弁でとても気さく。私が出会った人なつっこい人ランキングベスト3位には入るでしょう。
ジンホル鍋を普通のジンギスカンだと思ってはいけません。あくまでも別物で、鍋の形状も違います。このコンロ、ジンホル鍋のために火加減を調整しやすいよう、五徳を自作したそうです。
ぐわっしぐわっしと混ぜて、火を通していきます。
このタレがポイントなんです!味噌ベースにすりごま、ごま油などを配合していて、火が通るほどに香りが立ってきます!
いい感じに出来上がりましたね。
モヤシにタレが染み込んで柔らかくなり、玉ねぎもしんなり。
さー肉を喰らいます。
やべーうまい!
ラムは羊特有の芳香があるものの、臭みはなく、生ならではのソフトな食感。「冷凍のカチンカチンの肉は絶対使いません」とママさん。確かに生ラムと冷凍したラム、全く違うシロモノです。
そして豚ホルですが、これもムニムニプリプリで旨い。あの味噌味の「こてっちゃん」にジンギスカンの香りを加えたような感じで、濃厚です。
実は私はホルモンが苦手なのですが、このホルモンは臭みがありません。西森さんによると「うちのホルモンは仕入れてから洗って洗って洗って、完全に臭みを決してます」とのこと。そうだろうよ〜と納得できる味です。
もう一つホルモンの苦手な理由に「噛み切れない」というポイントがあるのですが、ここでホルモン鍋を食べていると、「むしろホルモンは噛み切る必要なんかないんだ」という真理に目覚めます。永遠に噛み続けていれば良いのです。
味変を楽しむのがジンホル鍋の醍醐味
カレー粉を入れるとまたスパイシーでエキゾチックな味になります。
自家製の辛味噌もおすすめ。
「あっ!辛いよ!」
ってママさん、入れる前に言ってよ…
結構モウレツに辛いです。でも味が引き締まってさらに箸が進みます。
うどんでシメるべし
ある程度食べ終わったら、ママさんオススメのうどん(250円)を投入。タレを継ぎ足してグツグツさせます。
普通ジンギスのシメはラーメンが多いのですが、ママさんの推しは断然うどんなのだそうです。
実際にジンホルうどんを食べると、この鍋は確かにうどんじゃなきゃダメだわ!と分かります。
濃いめの味噌ダレがうどんにしっかり絡み、鍋焼きうどんのような味わいに。
羊と豚の出汁が出まくっている味噌ダレと、もっちもちのうどんのマリアージュ!なぜ今まで世の中に「ジンギスうどん」という食べ物がなかったのかとさえ思うほどです。
これだけでも札幌引っ越してきて良かったーと思いましたよ。
と思っていたら、まだこちらのもう一つの看板メニューの撮影を終えてませんでした。
ジンギスカンは650円という驚異の安さだった
ジンギスカン一人前650円(特上ロースは950円)。
って安すぎでしょ!
しかも野菜はサービスです。つーことはお酒を飲まなければ下手すりゃ650円だけで本格ジンギスを堪能できるということです。
でもお酒も安いので頼んでも損はないと思います。ハイボール280円です。
ジンギス祭開催!
サシの入り具合も最高ですねー。
こちらは厚めに切ってあります。
見慣れた帽子型のジンギスカン鍋に野菜を焼いて、肉を乗せて…
ジュウジュウバチバチと油がはぜる音が心地良いです。
さすが生ラム、色が鮮やかですね。
タレも特製のパンチがある甘辛風味。ジンギスカンは肉もタレも旨くなくては成立しません。
どんどん焼いちゃえー!
厚切りですが脂をジュワジュワ滴らせながら火が通っていきます。
ひゃっほー!!
こちらはさらに柔らかく、厚めでもさっくり噛み切れます。
しかし羊って旨いですねえ。もしかすると牛や豚や鳥より好きになってきたかもしれません。
ひとしきり食べまくったところで思い出したのが表の「自転車修理」のノボリ。おもむろにママさんに伺いますと…
なんでも、以前このお店は別のオーナーが経営しており、西森さん夫妻はお客さんとして通っていました。西森さんの夫は出張専門の自転車修理を営んでおり、店舗を構えたいなーとオーナーに相談したところ、「じゃあうち使えば?」ということに。
そこでこの物件を借りることに決めたのですが、
「そしたらさあ、オーナーこの店閉めるっていうんだわ。で、あんたたちやんない?って話になって。物件と一緒にジンギスカン屋もついてきちゃったわけ!」
それでお店やっちゃう西森夫妻もすごいですが…
もちろん先代の味は全く変えず、さらに独自アレンジを加えてバージョンアップさせ、今では先代の常連客も新しいお客さんも通うように。東京から足を運ぶファンもいるそうです。
※そのまま一緒に夫妻と晩ご飯を囲みました。どこまでアットホーム!
「手ぇどうしたの?」と聞かれたのでありのままに話したら、
「酔っ払ってキャベツ切ったら、ダ〜メ〜!!」とツッコまれましたが、
ビールをどんどん勧めてくださり、手術直後なのに4杯ほど飲んでしまいました。
案の定キズが痛くなりましたが、こんな旨いジンギスカンをアルコールなしで食べる方が辛いです。
ジンホル鍋とジンギスカン、迷ったらどっちもいっちゃってください。
両方頼んでも1500円なんですからー!
紹介したお店
プロフィール
猫田しげる
デカ盛りと食べ放題を求めて津々浦々。おいしいものもおいしくないものも大好きです。
猫田しげるの以前の記事はこちら