「飲んだ後に〆にラーメン」と考える人も多いと思います。
でもラーメンはカロリーが…塩分が…と気になってしまって最後まで食べられないということもありますよね。でも、今回ご紹介するラーメンなら、そんな心配は不要です。
鹿児島市が「体にやさしいかごしまメニュー」に認定
そんなラーメンを提供しているのは、鹿児島市の「海の恵みの潮ラーメン 青山」です。こちらのお店のラーメンは、鹿児島市が「体にやさしいかごしまメニュー」として認定しているのです。
お店はJR鹿児島中央駅西口から徒歩5分ほどの場所にあります。
大通りに面し、のぼりも立っているので入口はすぐにわかります。が。「え?ここ入っていいの?」と躊躇してしまう、ビルの外階段の下が入口。
ここをくぐって、さらに細い路地のようなスペースを通ってやっと到着します。
▲初めての人は緊張するはず
▲お店の中はこんな感じです
身体にもいいラーメンを作りたくて資格を取得
こちらは昼はラーメン、夜はラーメンと居酒屋メニューを提供しています。鹿児島市の「体にやさしいかごしまメニュー」に認定されたのは「ぶどう山椒ラーメン」「薬膳ラーメン」「海の恵みの潮ラーメン」の3種。
どれも認定メニューの中でもっとも認定数が少ない“食塩控えめ”メニュー、なんと1食分が食塩3.0g以下です。なぜそんなラーメンを作ろうと思ったのでしょうか?
「ラーメン=体に悪いという決めつけがあると思うのですが、ラーメンだけど体にいいものが作りたいと思って」と話すのはオーナーの青山さんです。
食べたものが身体を作るのなら、ただ美味しいだけでなく身体にいいものを作れないかと約1年をかけて、通信教育で薬膳コーディネーターの資格も取得しました。
今回ご紹介するのはその中の薬膳ラーメンこと「十全大補湯素ラーメン」950円です。
これには、調剤師が黄耆(オウギ)、人参(ニンジン)、桂皮(ケイヒ)などの10種類の生薬を調合し、粉末状にしたものをラーメンに加えているそうで「すごくシンプルなラーメンですよ」とのこと。
▲10種の生薬を合わせたもの。見た目はほぼ、漢方薬
初めてラーメンの形容詞に「潔い」を使いました
そして運ばれてきたのは・・・
麺とスープのみ!色付け的なネギさえ載っていません。シンプルを通り越して、なんて潔い姿のラーメンでしょう!
まずは写真をと撮っていると、湯気と共に漢方系の独特の香りも立ち昇ってきます。これはちょっと覚悟がいるかな?と思いつつスープをひと口。
おお、確かに飲み終わりに葛根湯のような漢方薬系の苦味もかすかに感じるのですが、いりこ、昆布、鰹節に香味野菜などで取るというスープがあっさりとしているのに甘みとコクがります。
きっと、生まれて初めて飲むスープです。ふた口、三口と飲むうちに、生薬の風味はあまり感じなくなりました。そして麺。
こちらは青山さん曰く「鹿児島のラーメン店で多く使われている麺と変わりません」とのこと。それにしても、トッピングも何もないのに、まったく飽きずにするすると食べられます。
そしてスープもゴクゴク。滅多にラーメンをスープまで残さず完食できない私でも、問題なく食べられました。
▲ごちそうさまでした!
ああ、メニューに書いてあった「気力や体力の落ちている方におススメ」というアドバイスはこういうことだったのですね…。
▲体にやさしいうえに糖質制限にも対応とは!
忘新年会で胃腸が疲れている方、なんとなく元気がない方、もちろん美味しいラーメンが食べたい方、この冬の1杯に加えてみてはいかがでしょう?
紹介したお店
海の恵みの潮ラーメン 青山
住所 鹿児島市武1-5-22 パームビル1階
電話 099-206-3593
営業時間 11:10~14:00(土日祝日は~14:30 )、18:00~24:00
※ラーメンのスープがなくなり次第終了
休み 水曜
駐車場 来店前に問合せ
おばらけいこ プロフィール
鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。
地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。
芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。