こんにちは。ライターのルリ子(@ruricocoa)です。
3年ほど前でしょうか。私が長野県に行った際、初めてある野菜を食べたんです。
その名は“ルバーブ”。
聞いたことありますか?
一体どれだけの人が知っているのか、気になってツイッターでアンケートを取ってみると
今度農家さん👨🌾にお話を聞くのだけど、
— 五十川 ルリ子 (@ruricocoa) September 2, 2018
Q. ルバーブって野菜知ってる?
なんと80人中約半数の人が知っていると回答!
知らない人がほとんどだろう、と思っていたので意外にも多くて驚きました。
ルバーブってなんぞや?
ルバーブは顔や足のむくみ解消にもなるカリウムを多く含む野菜で、主に長野や北海道などの寒冷地で栽培されている野菜です。生命力が強く、苗を植えれば5年ほどは収穫できるんだそう。
色は写真のような赤みの強い極赤のほかに、ふつうの赤、緑と3色あります。
茎の先には蓮の葉のような大きな葉をつけるんですが、葉っぱは有毒のため食べられません。
食べるのはこの茎の部分だけ。
長野県内の道の駅やスーパーでは、こうして束になってよく売られているんですよ。
酸味が強い野菜なので、一晩砂糖漬けにしたあと、鍋で煮てジャムやソースにして食べるのが定番なんです。
とは言え、自分でジャムを作るのは大変。ルバーブの名産地・長野県信濃町には、ルバーブが食べられるお店がいくつかあるので行ってきました!
ルバーブがトッピングの絶品ハンバーガー
やって来たのは、野尻湖にも近い長野県信濃町のゲストハウスLAMP。
ここは宿泊者じゃなくても、ランチやディナーの利用ができるんですよ。
そんなLAMPで食べられるメニューがこちら。
ルバーブを使った、NOJIRIバーガー!
ブルーチーズの上に、信濃町産のルバーブでつくった自家製ジャムをトッピング。正にここでしか食べられないバーガーです!
さっそくいただきます。
うめぇーーー!!
クリーミーでマイルドなブルーチーズと、ルバーブの酸味と甘さが絶妙!
ルバーブは肉との相性がめちゃくちゃ良いんですよ。ルバーブのおかげで牛肉の旨みがより引き立ちます!
ケーキやジュースもおいしい
野尻湖の目の前、モヤさまにも出そうなモヤモヤ加減のキャプテンロマニーにやってきました。
何度もお店の前は車で通っていたのに、入るのは初めて。なんでも信濃町のルバーブを使ったルバーブスイーツが食べられるらしいんです。
風が気持ちよかったので、友人たちと外で食べることに。一気に3品注文してみました。
じゃん!!
左からルバーブジュース、ルバーブケーキ、ルバーブの砂糖漬けです。どれもピンク色が鮮やかですね〜。
このルバーブジュース、ひと口目からかなり酸味が効いてます。
アセロラや梅酢、ザクロ酢といった類の味にすごく近い。飲んでるだけで体に良さそう。
こちらはシナモンとルバーブを使ったケーキ。ケーキの甘さのおかげでルバーブの酸味が程良く緩和されて食べやすいです。
最後はルバーブの砂糖漬け。
2、3cmの大きさに切ったルバーブに、熱湯をかけて砂糖漬けしてから凍らせたもの。
これが朝起きた時の目覚めにもってこいの酸っぱさなんですよ。
友人もあまりの酸っぱさにこの顔w
酸味があるので、デザートというよりお漬物のような感じです。
繊維質な食感は、ネギにも似ている気がする。
すぐ隣の新潟県ではなかなか見かけないのに、どうしてこんなに信濃町ではルバーブが広まったんだろう?
日本に初めてルバーブがやってきたのが長野県信濃町だった
ルバーブのルーツを解き明かすべく伺ったのは、ルバーブの生産者で、農事組合法人の組合長も務めている伊藤さんのお宅。
ちょうどテレビの動物番組を見ていたところで、視線はテレビに向けつつも快く質問に答えてくれました。
ー そもそもルバーブが信濃町で育てられるようになったのはなぜなんですか?
伊藤さん 大正10年ぐらいかなぁ、アメリカ人宣教師がルバーブの苗を信濃町に持ち込んだんだよ。
ー へぇ、宣教師が苗を持って訪れていたんですね。
伊藤さん そう。ルバーブの原産地はロシアのシベリアなんだけどね。暖かいところだと溶けちゃうから、信濃町みたいに寒いところで育てられているんだよ。
ー でも苗があったとはいえ、どうしてルバーブを育てることに?
伊藤さん この辺りじゃ、はじめはブルーベリーを育てていたんだよ。ブルーベリーを日本で最初に育てた発祥の地だからね。
伊藤さん そう。それでブルーベリーだけじゃなくて他に何かめずらしい特産物が育てられないかと考えていたら、宣教師が持ち込んだルバーブの苗があったわけだ。
アメリカ人はステーキと一緒にルバーブを食べるのが好きだったけど、自分たちでは育てられないから、日本人に作ってくれと頼んできたんだよ。
※当時アメリカ生まれやカナダ生まれの宣教師100人〜200人ほどが、避暑地として長野県の軽井沢や信濃町を訪れていたそう。
伊藤さん だけど、ルバーブは生で食べればものすごい酸っぱいから、最初はどう食べたら良いかわからなかった。生は梅干しより強烈だしな。
アメリカ人はルバーブと砂糖で煮て食べてたんだけど、とても日本人が食べられるような状態じゃなかった。
ー それが今や、多くの農家さんがルバーブジャムなどを作られていますね。
伊藤さん 酸っぱいならジュースやジャムにしてみようと、あれこれ考えて作り始めたんだ。ルバーブは食物繊維もあって体に良いってこともわかって、地域の特産物として注目されたんだよ。
ー まさに大当たりだったと言うわけですね。伊藤さんは普段どんな風にルバーブを食べていますか?
伊藤さん ジャムをパンに塗ったり、ヨーグルトに入れたりかな。
ー ルバーブがお好きなんですね?
伊藤さん うーん、あんまり。
ー 好きじゃないんだ(笑)
ルバーブはヨーグルトと一緒に食べてもおいしい
ルバーブジャムは、ヨーグルトと合わせてシンプルに食べてもおいしいです。
いちごジャムなどの甘みが強いジャムよりも、酸味もあるルバーブの方がヨーグルトがおいしく味わえます。
ジャムは量によりますが一瓶300円から500円ぐらいで買えます。信濃町でジャムを製造販売しているぶんぶく亭の通販や、長野県内のスーパーや道の駅でも買えるので、食べたことがないぞって人はぜひ探してみてください!
紹介したお店
■ゲストハウスLAMP
住所:長野県上水内郡信濃町野尻379
電話:026-258-2978
■キャプテンロマニー
住所:長野県上水内郡信濃町野尻253
電話:026-258-2304
※掲載された情報は取材時点のものであり、変更されている可能性があります。
筆者プロフィール
五十川 ルリ子
フリーライター,フォトグラファー。新潟のおいしいものを発信。
アイドル好きで、SHOWROOMの視聴が日課。
Twitter:@ruricocoa
Blog:毒いちご - 新潟グルメや日々のブログです。