今回の料理:ゴーヤーのつくだ煮
苦みがおいしい
西原 ゴーヤーを夏の日よけの「緑のカーテン」にすると、あんな熱いアスファルトの上でどうしてこんな実をつけることができるのっていうくらい実がなりますね。
枝元 たくさんできちゃったという人のために、今回は保存のきく濃い味のつくだ煮です。
西原 青々とした匂いがする。
枝元 私が一番好きなのは、まだ緑のトマトの匂い。本当に鼻をうずめてもいいとさえ思うくらい好きで、香水を作ってほしいなって。ゴーヤーは縦半分に切ってから小口切りに。
西原 このきれいな緑色も好き。
枝元 チャンプルーで食べると、この内側のクリッとしたところがあるじゃないですか。それがミミガーみたいですごく好き。ゴーヤーは体に良いしね! 材料はゴーヤーと刻んだショウガとツナ缶です。今日は大きいの2本なので、小さいツナ缶を2個使います。
西原 ゴーヤー1本にツナ缶一つ。分かりやすいですね。
枝元 お湯を沸かし、ゴーヤーをゆでこぼします。ゴーヤーの栄養のビタミンCが落ちちゃうんだけど、こうするとその分、倍ぐらいの量を食べられるから、一緒だと思って!
西原 苦みを取るわけですね。塩水につけるのではなくて?
枝元 どっちも一緒だけど、ゆでこぼしたほうが苦みが取れます。鍋に塩をちょっと入れて、ドバッとゴーヤーを。再沸騰させて色が鮮やかになるくらい30~40秒ゆでて、氷水にとって一気に冷まします。
西原 きれいな色だなあ。
枝元 フライパンにはまずサラダ油とショウガを入れます。水気を絞ったゴーヤーを入れて、つやつやしてきて温まったら調味料を入れます。今回は私の好みで甘みを少なくするので、酒大さじ4、みりん大さじ2、しょうゆ大さじ1と2分の1。あれば薄口しょうゆでね。それからツナを入れ、水分が飛ぶまで炒めます。ジャコでもサバ缶でもおいしい。日持ちもするし、冷凍しても味が変わりにくい。最後にゴマと一味唐辛子をかけて。
西原 ゴーヤーとツナって合う!
枝元 おかかでもいいよ。
枝元 ご飯と一緒でもおいしい。
西原 大人になるとこの苦みがいいですね。冷ややっこに乗せても絶対においしい。
【構成・矢澤秀範、写真・根岸基弘】
ゴーヤーのつくだ煮
材料(4人分)
- ゴーヤー 大2本(計600グラム)
- ショウガ 1片
- ツナ缶 小2個
- A(酒大さじ4、みりん大さじ2、しょうゆ大さじ1と1/2)
- サラダ油 適量
- ゴマ 大さじ2
- 一味唐辛子 適量
作り方
- ゴーヤーは種とワタをスプーンですくい取り、縦半分に切ってから小口切り。鍋でサッとゆでて冷水に取り、冷まして水気を絞る。
- フライパンにサラダ油と千切りにしたショウガを入れ、1.のゴーヤーを炒める。つややかに温まったらAとツナ缶を入れ、しんなりするまで炒める。
- ゴマと一味唐辛子を振りかけて完成。
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