今回の料理:トマトの丸ごとスープ
和製ガスパチョ!?
枝元 静岡県西伊豆町の田子地区にカツオを丸ごと塩に漬け込んで熟成させた「潮かつお」というのがあります。薄く削ってトマトでスープを作ったらおいしかったんです。それを今回はカツオ節で作りますね。夏にぴったりかなと思って。
西原 世界中に通じるような料理ですね。塩の魚って世界中あるもんね。それとトマトでおいしいスープだなんて、どの大陸にもありそう。
枝元 トマトに切り込みを入れて湯むきします。お湯に30秒ほどつけて皮にしわが寄ったら冷水にとってむきます。直火であぶってもいいんですが、今回はそうめんもゆでてしまおうとお湯を沸かしました。皮をむきます。これが気持ちいい。
西原 素晴らしいです。ペローン。
枝元 保存容器にトマトを入れて、塩とカツオ節、昆布、薄口しょうゆを入れて後は水を注ぐだけ。
西原 見た目がいいですね。夏の冷やしトマトおでんみたい。
枝元 一晩置いておけば煮なくて済みます。これから食べるのは昨日作っておいたものです。トマトのうまみも出てくるようにしたのですが、どうですか?
西原 すごくいい。「和製ガスパチョ」になっている。私いつも夜におなかがすくから、カツオのだしパックにお湯と塩を入れて飲んで寝ていました。これを絶対作っておこう。
枝元 このままでもいいけど、青ジソやミョウガを添えて香りも加えるとさらに二重丸!! トマトを崩しながら食べます。
西原 エダモン史上最も上品で、高級料亭で出るような料理。しかも冷蔵庫に放り込んでおくだけ。きっと朝起きて飲んだら美人になる。夜中におなかすいた時も絶対にいい。
枝元 そうめんも一緒にね。あれ? ダイエットにならないじゃない。
西原 極悪やわ、これ。食欲を呼び戻しちゃいけないのにおいしい。湯むきの時しか火を使わず、後は冷蔵庫が勝手に調理してくれるのがいいですね。
枝元 夏場は火を使わずに時間を使いましょう。
西原 エダモンの名言、出ました!
【構成・矢澤秀範、写真・根岸基弘】
トマトの丸ごとスープ
材料(2人分)小は小さじ
- トマト 2個
- 塩 小1/2
- 薄口しょうゆ 小1~2
- カツオ節 8グラム
- 昆布 5センチ角2枚
- 青ジソ 3枚
- ミョウガ 1個
- オリーブ油・粗びき黒コショウ 各適量
作り方
- トマトはヘタを取り、反対側に十字の切り込みを入れて皮を湯むきする。
- 保存容器にトマト、塩、カツオ節、昆布、薄口しょうゆ、水3カップを入れてふたを閉じ、冷蔵庫に一晩置く。
- 器にトマトを盛りつけ、上から千切りして水にさらし、水気を切った青ジソとミョウガを乗せ、黒コショウとオリーブ油少々を回しかける。
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