こんにちは!ほそいあやです。
今日は、ちょっと変わったインド料理屋さんのことを書きたいと思います。
千歳烏山の「ハバチャル」にやってきました。2017年6月にオープンしたという新しいお店です。
こちらのお店、なにが面白いかというと、インドの漬け物「アチャール」をテーマとしたお店なのです。
このアチャール我が家でもハマってまして、ナスだけですがよく作るのです。辛くて酸っぱくて、スパイスが炸裂する濃〜い味がくせになり、主に酒の肴としております。
ちなみに読者のかたからタレコミをいただいたお店なのですが、インドカレーのお店というのでインド人、もしくはネパール人がやっていると思い込んでいたのです。しかし伺ってみるとオーナーも店員さんも日本人だったのでちょっとびっくり。
店内にはスパイスの香りとちょっと酸っぱい香り。これがアチャールの匂いだ。
アチャール(Achaar/Achar)とは?
・南アジアで一般的に食されるピクルスの総称。
・我々日本人が思い描く(ピクルス≒漬物)とはだいぶ異なり、野菜や果物の他に肉、魚貝、玉子などもアチャールの材料になります。
・辛味や酸味の強弱、油の有無、スパイスの配合など多種多様な調味料と調理法で作られています。
(ハバチャルの説明文より)
アチャールのメニューは黒板に書かれています。一般的なものだと茄子や玉ねぎがメジャーどころと思っていましたが、このラインナップは面白いです。これがアチャールになるんだと思う食材もあってわくわくします。
「とりあえず、全部ください」
暑かったのでビールで乾杯。インドのビール「ゴッドファーザー スーパーストロング」と、「ブリュードッグ パンクIPA」。度数高めのビールは辛いものに合うんだよね。
上から時計回りに、ゴーヤ、ミックス、アボカド、にんにくの芽、ブラウンマッシュルーム、レモン、真ん中が鶏軟骨。すももだけ品切れでした、残念。
今日はこれらを肴としてお酒を飲んでみようと思います!
これは砂肝。味が中までしみ込んでうまうま。日本の居酒屋の定番おつまみがこんなふうになるとは。仲の良い友達がインド旅行から帰ってきたら顔が濃くなってたみたいなイメージ。
アボカドはどんな調味料とも合うと思っていますが、アチャールにするというのは意外でした。アチャール色に染まったねっとりしたアボはいうことなしですな。
いちばん強烈だったレモン。酸っぱ〜〜。とにかく辛酸っぱいものが好きな人に食べてもらいたい。レモンを皮ごと食べられる貴重な料理法のひとつですね。
ブラウンマッシュルームは安定のおいしさ。アヒージョに通じるものがあるのか”馴染み”を感じます。
どれも素材の特徴が活かされていて、辛酸っぱくてうまい! 酒がすすむぜ。
ハバチャルにはこういった面白そうなカクテルがあります。
レモングラスをドドンと漬け込んだお酒、気になりますな。
飲んでみると、さっぱりとした中にもスパイシーさがあって夏にぴったりの爽やかさ。
レモングラス、トムヤムクンやカレーを作るときに袋で買ってくるのですが、余るんですよね。この使い方はいいな!
アッサムティーのジンジャーラム。こじゃれた味がする。アチャールにぴったりの香り高いカクテルです。
インドといえばラッシー。ラッシーのカクテルもあるよ。やっぱり辛い物に合いますね。
インドのウイスキー、アムルット。
私も含めてウイスキーに詳しくない人だと「インドのウイスキー?」と思うかもしれませんが、インドはウイスキーの生産が盛んだそうです。アムルットの蒸留所のある南部のバンガロールは特異な気候がウイスキーづくりに向いていて、熟成が早いそうです。
シングルモルト フュージョンをロックでいただきました。ウイスキー・バイブル2010で世界3位と評されたウイスキー。
軽いピート香と上品な甘みを感じました。インドのウイスキーって上品なんですね。ちょっとインドの見方が変わった(笑)。
アボカド漬け込み中のオーナー飯塚氏にお話をきく
――そもそも、どうしてアチャールに特化したお店を始めようと思ったのですか。
「ノリかな」
――それけっこう大切だと思います。
「いや、カレー屋はおいしい店いっぱいあるし、競争しても勝てないから。
インドで食べておいしかったアチャールを作ってみたら、いきなりおいしくできて、俺けっこうアチャール作りに向いてるかも?と思いまして。
数年はいろいろ研究してみました。アチャールをビジネスライクにやってみたくて、お店を開業しました」
定番のミックス(大根・人参・きゅうり)
――食材はどのように決めているんですか?
「アチャールの定番は大根とか魚とかだけど、青マンゴーやレモン(柑橘系の果物)もインドでは定番なんです。定番もおさえつつ、自分でコレいけるんじゃないかと思ったものをアチャールにしてみたりします。おいしくできると嬉しいですね。アチャールは自由なところが楽しいと思います」
――レモンが定番とは知りませんでした。今までやっておいしかった食材や、これからやってみたい食材はありますか。
「長芋はうまかったです。レタスはキムチになりました(笑)。今後成功させてみたいのは柑橘以外のフルーツです」
お話を聞いているうちに、こちらも創作意欲がわいてくるようなわくわくする気持ちになりました。アチャールへの情熱がすごい。インド料理店オーナーというより「アチャール研究家」という肩書きがしっくりくるかも・・・?
そして「ハバチャル」という店名は「hub achar(ハブ アチャール)」から来てるんですって。
さて、アチャールも残り少なくなりました。
ここでパラタ(自家製インドの平たいパン)を・・・
残ったオイルにつけて食べるのであります。ごちそうさまでした!
デザートはチャイのムース。あのチャイが冷え冷えとろとろのムースになってます。アチャールの刺激的な辛さを癒してくれるような、にんまりしてしまうおいしさ。
お願いすれば、お持ち帰りにも対応してくれます。家でもハバチャルのアチャールをつまみにビール。最高の夏が来たぞ。
以上、千歳烏山「ハバチャル」でした!
紹介したお店はこちら
ハバチャル
住所:東京都世田谷区南烏山5-18-15 ANOATH南烏山 2F
TEL:03-5315-9498
※掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。
プロフィール
ほそいあや
「猫を愛でることと虫を食べることが趣味」
ブログ:http://seiten4go.com/
Twitter:https://twitter.com/hosoi/