こんにちは、 昼飲み大好きのアカサカです!
「粉もん」といえばたこ焼きやお好み焼きを思い浮かべますよね。そして粉もんの本場はやっぱり大阪!お隣の京都にはあまり粉もんイメージがないのでは?
しかし!京都にも粉もん文化があるのです。実はパン消費量が全国1位というのは有名な話ですが、今回紹介するのは「まんぼ焼き」。平たくいうとお好み焼きのようなもの。
一口にお好み焼きといっても、大阪風や広島風がありますが、まんぼ焼きはどちらとも異なるオリジナル。
というわけで、まんぼ焼き発祥といわれるお店を紹介します!
京都でお好み焼きといえば「まんぼ焼き」
まんぼ焼きといえば「山本まんぼ」!まんぼ焼き発祥のお店です。
昭和25年創業なので、外観も内観も味があります。JR京都駅から近いので、観光で訪れるのもアリ(詳しい場所は後ほど)。
注文するのはもちろんこちら。
「まんぼ焼きスペシャル」です。こちらのお店では、ノーマルなまんぼ焼きに好きなトッピングを加えていくのがベーシックスタイル。トッピングを全部入れるなら、このスペシャルがお得です。特に初めて来た方にはスペシャルをオススメします!
今回ももちろん、「まんぼ焼きスペシャル大」(1,020円)を作っていただきました。
まんぼ焼き以外にも「ホルモン焼き」といったメニューがあるので、これをつまみながらまんぼ焼きができるのを待つのも良いです。まんぼ焼きは小もあるので、ボリュームも調整できますよ。
目の前で作ってもらえるまんぼ焼き
注文すると目の前でまんぼ焼きを作ってもらえます。
まずは、粉を引いて、肉、イカ、ホルモン、油かす、たくあん、紅生姜、ねぎをのせてから焼きます。
別で、キャベツと麺を焼いています。麺はそば(中華麺)かうどんから選べますが、今回はうどんをチョイスしてみました。麺の選び方はのちほど。
ソースを絡めた麺を粉の上にのせ、さらにつなぎをかけて両面を焼きます。
ここでちょっと待てば、もうほぼ完成。
上にのっける卵は「よく焼き」「半熟」「生」から選べます。とろ~り卵と麺を絡めて食べるのが最高に美味しいので、筆者はいつも生でお願いしちゃいます。
焼きあがったまんぼ焼きの上にかける仕上げのソースはオリジナルブレンド。関西では甘いソースと辛いソースをかけあわせることが多いです。山本まんぼにも甘辛2種類のソースがあり、「仕上げのソースは甘×甘、甘×辛、辛×辛のどれにしますか?」と聞かれるので、3パターンから好みの組み合わせを選ぶんですよ。
筆者は今回、辛×辛にしましたが、辛いソースはなかなかしっかり辛いです……!最初は様子見のつもりで、甘×辛が良いかもしれませんね。お店の方も、初めての方には辛いソースを遠慮がちにかけてくれます。食べられるようであれば、もう少し追加でかけてもらうこともできますよ。
真ん中に穴を開けて、ソースを塗ったら卵イン!周りにネギをかけたらできあがりです。
もっちり好きはうどん、カリっと好きはそばがオススメ
さて、ではいよいよまんぼ焼きをいただきます!鉄板の上で切り分けて食べるのが正解です。
ざっくり割ると、卵がとろ~~~り。目の前でずーっと良い香りがしているので、お腹はもうペッコペコです。
断面はこんな感じ。うどんといっても細麺です。
うどんは麺のもっちり感を楽しめます。ソースの旨味がしっかり絡んだ麺に卵があわさって、アッツアツだけど手が止まらなくなります。この味が嫌いな人っているのかな……と思ってしまうほど鉄板の美味しさ。クセになる……!
こっちは別の日にいただいたそばバージョン。細いそばが鉄板でパリッと焼かれています。カリッと感を楽しみたい人はこちらがオススメです。
とはいえ、どっちも美味しいので、2人以上で行ったときは1つをそば、1つをうどんにして、食べ比べてみてくださいね!
まんぼ焼きは「お好み焼き」とどう違うのか
以前は駄菓子も売っていたという山本まんぼ。お店の一角にあった鉄板からまんぼ焼きが誕生したとか。「まんぼ焼き」の名前の由来は、マンボウみたいに大きいからという説や、当時流行っていた曲の一節「う〜マンボ!」からとったという説など諸説あり。
まんぼ焼きには麺が入っているので、広島風お好み焼きに近いのかと思いきや、そうでもないんです。かといって大阪風とも一線を画しています。
広島風はゆるい生地を薄く焼いたベース部分、たっぷりの千切りキャベツと麺、薄焼き玉子をのせるのが特徴です。一方、大阪風は細かく切ったキャベツなどの具材を粉と全部混ぜてふんわり分厚く焼きます。ここに焼きそばがのると「モダン焼き」になりますね。
まんぼ焼きは、ベースの生地部分が広島風よりずっと厚め。京都で親しまれてきた一銭洋食や、大阪の野菜焼き(キャベツ焼き)に麺がのっかったと説明したほうが、イメージ的には近いかもしれません。広島風とも大阪風ともまた違った、オリジナルなのです。
一銭洋食もキャベツ焼きも関東のもんじゃ焼きも、使っている材料は同じようなものなのに、こうしてよくよく比べてみるとまったく違うものなのですね。
こんなん初めて見た…!飲み物も独特だった
さて、そんなまんぼ焼きに合うのが「チューハイドライ 生ビールの泡のせ」(400円)。
「何それ?」と首をかしげている人がほとんどだと思いますが、これはチューハイドライ(果汁などを加えない焼酎ソーダ割り)に生ビールの泡をのせたもの。はい、そのままです。
泡が残っているうちにグビッと飲んでみると、ビールの風味の後にチューハイがやってくる不思議な感覚。でも飲みやすくて、これが美味しいのです。
泡がなくなると、うっすら色がついてきます。こうなるとビール風味は弱くなってほとんどチューハイ。まんぼ焼きとあわせてみると、これはたしかに生ビールより合うかも……!と思うほど美味しかったです。
実はこのメニュー、某大手ビールメーカーの方から美味しい飲み方として教えてもらったのだとか。筆者が「他のお店じゃ見たことないですねぇ」というと、「作るのも簡単だし、ハマる人も多いんやけどねぇ」とお店の方。ハマってしまった人が何杯もおかわりしてつぶれちゃうこともあるそうです。たしかに、だいぶ飲みやすいですが、アルコール度数は高いので飲みすぎると大変なことになりそう。美味しいのでハマりすぎにはご注意ください!もちろん、ジュースやウーロン茶といったノンアルコールもありますよ!
「山本まんぼ」のメニュー
メニューはこんな感じ。上段がまんぼ焼きやお好み焼き、焼きそば、焼きうどんとトッピング類、下段が一品料理です。一品をつまんで1杯やりつつ、締めにまんぼ焼きなんてのも良いですね。
ビールやチューハイのほかには、ボトルワインなんかも置いてありますよ。ソフトドリンクはそこらじゃ飲めないものもあったりします。ぜひ試してみてください!
「山本まんぼ」へのアクセス
山本まんぼの最寄り駅はJR京都駅。
駅を出たら、京都タワー向かって右側にひたすら歩いていきます。バス通り沿いに歩いて行ったほうがわかりやすいです。
朝から晩まで行列が絶えないラーメン店「本家 第一旭 たかばし本店」と「新福菜館 本店」が見えて来たら、通りの向こう側へ信号を渡ります。
左の道を進みましょう。上の写真でちょうど車が停まっているところが山本まんぼです。
年季の入った緑色の屋根が目印。夏場はなんと扇風機オンリー!(だいぶ強力なものですが)
なので、だいたい扉が開いています。暑いなか汗を流しつつ、キンキンに冷えた飲み物とまんぼ焼きの組み合わせも良いんですよねぇ。
店内で一番のベストポジション、こちらの鉄板にみんなで座ってワイワイ食べるのが基本スタイルです。相席鉄板テーブルという感じ。隣の知らない人ともワイワイしゃべりながらまんぼ焼きをつつくのが楽しいのです。
他にも、一般的なお好み焼屋さんのようなテーブル鉄板席が2卓あります。
写真をみたらおわかりいただけるかと思いますが、自分がタイムスリップしたのかと思うほどレトロな店内です。昭和生まれのまんぼ焼き、京都に訪れた際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。
紹介したお店
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プロフィール
アカサカナツコ
食べて飲んでうろうろして、がまぐちも作ってます。
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