こんにちは!デカ盛りと食べ放題を求めて津々浦々のライター、猫田しげるです。
本日のテーマは、二郎系です。
直系二郎や二郎系、インスパイア系好きとして、これほどそそるビジュアルがあるでしょうか・・・。
これはもう、全豚リストの夢。
トッピングなんてレベルではなく、豚が丼の半分を占めています。
そんないかれたラーメンを出すのは、『肉汁らーめん公(きみ)』。
いかれたラーメンを求め品川へ
品川駅から徒歩15分、京急線の新馬場駅からは徒歩5分ほどの位置にあります。「聖蹟公園」という交差点にあります。
表には「にんにく入れますか?」どこかの店を彷彿とさせるキャッチコピーですね。
券売機を見ると、ラーメン小650円、中750円。
チャーシュー2枚180円、チャーシュー豚一本900円。
豚一本…。
豚一本……??
しかも、もともと豚一本がデフォでトッピングされているらしき「らーめん中豚一本」1,300円もあります。
一本がどのぐらいのポーションかあまり想像がつきませんが、頼んでみます。しかも野菜、脂なども増し、増し増しが可能なので、迷わず「全増し増し!」とオーダーします。
これが豚一本ラーメンだ!
まるでらーめん風呂に浸かるチャーシューです。
チャーシューは550gぐらいとのことで、数えると1.5cmぐらいのスライスが12枚のっていました。モヤシとキャベツの盛りは他の二郎系(得に立川マシマシやらーめん大)に比べてお手やわらかです。
麺は240gとのことで、大(+100円)で360gにもできます。大にすればよかったかな?と後悔しましたが、最初の英断がのちのち私を救うことになるとは、この時点では思いませんでした……。
■二郎系あるある①
麺が取り出せない
野菜が重いのはもちろん、豚までもがかなりの重量なので麺をほじくり出せません。
■二郎系あるある②
脂のなだれが起きる
脂タワーが崩れてスープが周りにこぼれてしまうため、テーブルがギットギトになって冷ややかな目で見られます。
■二郎系あるある③
野菜に「かけ湯」
モヤシ&キャベツがスープから遠く離れた場所にいるので味がしません。こんな時はレンゲでスープを「かけ湯」してあげましょう。
肝心の味は・・・
スープは見た目は凶暴ですが、意外とさっぱりした後口で、味のバランスがとても取れています。どこかの店で何年も修業したり、閉店した元有名店の店長が立ち上げに関わっているのでは…と勘ぐるには十分な味です。
と思ったら、「なんとなく」直感で出来たラーメンだった
店長さん、これを作るのにはかなり修業されたのでは?と聞くと、「ん〜、仲間3人ぐらいでラーメンやるかって言って、2ヶ月ぐらいでできました」。えっ、修業は?「誰も作ったことがなくて、いろいろ試してるうちに、コレだ!ってひらめきました」。じょ、冗談でしょ?
スープは豚のゲンコツ、背ガラ、鶏ガラなどで出汁を取って、まとまりのあるバランスのとれた味。背脂の甘みと調和しています。
これをひらめきとか偶然とか・・・。ていうかこれ書いちゃっていいんでしょうか。
チャーシューもしっとり柔らかく、味が染み込んでいます。肩ロースを使っているためべたついた脂っこさがありません。
なんと……店内に製麺所が
と言いつつ麺は自家製じゃないですか!こだわっているのかこだわっていないのか分からなくなります。店内に製麺スペースがあり、立派な製麺機が鎮座しています。麺は極太麺で、おかげで箸で持ち上げるのが大変。かよわい乙女(はここに来ないか)は細麺に変更も可です。
厨房では豚祭り!!
醤油とみりんなどシンプルな調味料で煮込んだチャーシュー。厨房では煮込まれた豚たちが登場を待っています。
しかしパンチ力がハンパないです。そりゃそうです豚だけで約600g、総重量約2kgはありますから。麺大盛りにしなくて本当によかった・・・と最初に迷走しかけた自分を恥じたのでした。
鉄板焼きらーめんって何?
気になるメニューがあります。「鉄板焼きらーめん」。説明書きには、ハイカロリー、ハイパーカロリーの文字が。「高カロリー=美味しい」と信じるカロリストにとっては魅力的な文言です。その焼きらーめん、「ハイパーカロリーバージョン」をオーダーしてみました。
2日分のカロリーを摂取できるハイスペックラーメン!
これが焼きらーめんの「カロリー超高め」。野菜の量などは抑えめであまり凶暴性は感じませんが、その調理法がスゴいんです。
ラードと背脂で攻める・・・禁断の調理法
焼きらーめんは麺をラードや背脂、醤油ダレで焼きそばのように炒めた、いわば「油そば」です。普通のラーメンと同じ麺を使っていますが、タレが絡んでこのようなこんがりした色になっています。
こちらはかなりパンチの効いた濃い味。「ギットギトですよ」という店長の忠告通り超オイリーで、麺が脂のコートを着て、さらに背脂のシャワーを浴びた状態です。
迷わずご飯がほしくなります。実にご飯が進むラーメンです。
背脂とラードと炭水化物という3種の神器。これを毎日食べたらとめどなく太ることでしょうね・・・。
さりげなくある、豚一本カレー
ここにはカレーもあります。小350円と手頃です。ラーメンとカレーを頼んでも1000円程度で収まるのか・・・としみじみ眺めていると、さりげなくカレーにも豚一本乗せられている写真を発見します。
これが豚一本カレー1,500円だ!
豚!
豚!!
豚!!!
これも頼んでしまいました・・・。しかし芸術的なビジュアルです。
カレーのこだわりは?と聞くと「ありません」。
……本当に書きようがない店です。と言いつつ食べてみると、旨いじゃないですか!じんわりスパイスの効いたカレーに、豚骨と鶏ガラのスープがほどよく動物性のコクを加え、非常に奥深い味わいに。かなり「アリ」なカレーです。「ラーメンのスープを使っています」。そうです、ラーメン屋にカレーを食べに行く意義はそこにあるのです。
ところで豚の存在感がデカ過ぎて、カレー+ライス+チャーシューの一口がなかなか実現しません。カレーに豚がのっているというより、豚の下にカレーが敷かれていると表現した方が正しいでしょう。
かといってチャーシューをほぐすと、まるでカレーがチャーシューの海のようになってしまいました。これも夢のような光景ではあります。チャーシューの脂身部分がスパイシーなカレーに溶けて、至福のトロトロカレーになります。
まだまだ気になるメニューが・・・
壁の写真を見ると「黒らーめん」「特製つけ麺」などもあります。これもまたひらめきとか直感でできちゃったんだろうな・・・と想像はつくものの、この店のスゴいところは「なんとなく作っちゃったけどヤバいぐらいクオリティが高い」こと。
きっと食べても「う、旨い!何かこだわりは?」「ありません」ってなるんだろうな・・・。
紹介したお店
肉汁ラーメン公
TEL:03-6433-9952
プロフィール
猫田しげる
デカ盛りと食べ放題を求めて津々浦々。おいしいものもおいしくないものも大好きです。
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