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Channel: ぐるなび みんなのごはん
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社長の旧邸宅を改装したBARが凄い!本土最南端のウイスキー蒸溜所を見学したら幸せな気持ちになったよー

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ウイスキーと聞くと世界的にはイギリスや北米、日本では北海道や山梨など「寒い地域で造られるお酒」というイメージを持つ人も多いのでは? そんなウイスキーをなんと南国・鹿児島で造り始めた方がいらっしゃいます。

 

 

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本坊酒造「マルス津貫蒸溜所」は、鹿児島県南さつま市の津貫(つぬき)という地区に2016年11月10日にグランドオープンしました。

 

ここは本格焼酎桜島」などの銘柄でも知られる本坊酒造の創業の地で、昔ながらの伝統製法を守り続ける「貴匠蔵」というかめ壺仕込みの蔵があります。その貴匠蔵に隣接して新設された「マルス津貫蒸溜所」は、無料で開放され気軽にウイスキーの製造工程が見学できるようになっています。

 

敷地の入口からすぐの事務所で見学受付を済ませたら、まずは昭和40年代まで稼働していた「スーパーアロスパス式蒸留装置」と本坊酒造の歴史をパネル展示している旧蒸留塔へ。

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7階建ての塔の中は大きな蒸留機がそびえ立ち、その姿を下から見上げることができます。

続いて向かうのはウイスキーを実際に造っている蒸溜棟。

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新しくて大きなポットスチルに出迎えられ、原料の大麦から麦汁を造る様子や蒸留までの工程を全て見学することができます。

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次は蒸留されたウイスキーの原酒が並ぶ石蔵樽貯蔵庫へ。

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ここには同じ本坊酒造の「マルス信州蒸溜所」で造られた原酒が入った樽も並んでいます。長野に比べると鹿児島のほうが温暖な気候で熟成が早く進むそう。まだ量は少ないですがここ津貫で蒸留された原酒も樽詰めされてエージング(熟成)が始まっていました。

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↑刻印されている「NO.T1」は「津貫蒸溜所の1番」という意味

津貫で蒸留された原酒が製品化されて実際に飲めるようになるのは約3年後とのことなので、今からその日が楽しみでなりませんね。

そして見学コース最後のエリアが2代目社長・本坊常吉氏の旧邸宅を改装した「寶常(ほうじょう)」です。

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昭和初期に建てられた旧家ならではの贅沢な仕上げの佇まいを活かしてリノベーション。季節ごとに表情を変える庭園を眺めながらウイスキーやコーヒーを楽しめるBARやオリジナルグッズと酒類を販売するショップが併設されています。

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また庭園に面したスペースにウッドデッキが設けられ、天気のいい日にはここでウイスキーなどを飲んでもOK。

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さらにそのウッドデッキの奥には石蔵があり、こちらは現在、アンティークの家具や食器などを展示販売する企画展が開催され、ギャラリーとして利用されていました。

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ということで、お待ちかねのテイスティングタイム! ショップで販売しているウイスキーは15ml300円~、焼酎も200円~試飲することができます。今回テイスティングさせてもらったのは鹿児島限定ブレンデッドウイスキー「マルス ウイスキー HHAE(はえ)」、信州で蒸留し津貫で熟成させた「シングルモルト 駒ヶ岳 津貫エイジング」、そしてここ寶常でしか購入できない焼酎「貴匠蔵 セラーセレクション」。

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どれもストレートで飲んでみましたが、特に駒ヶ岳は燻製された食品を食べたときに感じる強いピート香が印象に残ります。HHAEは女性でも抵抗なく飲める優しい味わいでした。

 

また、ウイスキーに合うオリジナルのおつまみも充実しています。南さつま市近海で獲れる魚の燻製や、本坊酒造の熟成黒みりんなどを使用した自家製タレに漬けこんで焼き上げた焼き豚、ブレンデッドウイスキー「岩井トラディション」を使い滑らかな口どけとエレガントな余韻のボンボンショコラなどがあります。お酒好きには幸せなひとときですね。

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↑左からショコラボンボン、焼き豚、魚の燻製

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なんとも珍しい、秋太郎(バショウカジキ)の燻製!

 

ウイスキーのことを学んで、飲んで、買える鹿児島のニュースポット。ハンドルキーパーを確保して出かけてみてください。

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 ↑すぐ目の前にバス停もあります

 

紹介したお店

本坊酒造 マルス津貫蒸溜所

鹿児島県南さつま市加世田津貫6594

☎0993-55-2001

開館時間 9:00~16:00

休館日 12月29日~1月3日

入館料 無料

駐車場 24台

 

 

 

おばらけいこ プロフィール

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鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。

地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。

芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。


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