おはようございます。指圧師の斎藤充博です。
現在、平日の朝の9時。
そして飲みに行く場所は、福しん上野店です。
まさか「福しん」を知らない者はおるまいな?
念のために確認しておきたい。「福しん」とは東京都と埼玉県を中心に展開してる中華チェーンだ。「手もみラーメン」が一番シンプルなメニューで、値段は390円。どうだ、安いだろう。
ここまではいわば「常識」なのだが、上野店だけがちょっと違っていることはご存じだろうか。
上野店では午前8時から午前10時まで生ビールが190円
それがこのタイムサービス。通常価格390円とそもそも安い生ビールが、半額の190円になる。コンビニで缶ビール350ml買って飲むより安い。
思わず「こらっ」と言ってしまいそうになるが、別に怒ってはいない。あまりのうれしさに気持ちのやり所がないだけである。ご理解いただきたい。
午前9時にもかかわらず店内は賑わっている。周りを見てみると、ほとんどの人が生ビールだ。
当然ぼくも、着席、即、生ビール、ということになるが……
ああ、この朝からやってしまった感じ。
100円のつまみに驚け
そして生ビールと一緒に頼んだおつまみたち。5つも頼んでしまったのには理由がある。これ、全部100円なのだ。
ビールの190円は店舗限定だが、つまみの100円は全店舗共通。この100円というプライスを見せびらかしたかった。
小皿5つも頼めないよ! という人にあえて一つおすすめしよう。もやしだ。量が多い。にんにくの味がしっかりついている。飽きたら後でラーメンを頼んで具にしちゃうのもいい。
福しんで飲むときは、もやし。ここはきっちり覚えておいてほしい。
午前9時に飲むビールの味に野性を感じろ
この時間帯に飲む生ビールはひたすら「攻め」の味だ。ビールって一日の仕事を終えて「おつかれさま」って感じで飲むと「癒やされる」だろう。でも朝飲むと真逆なんだな。
生ビールは動物のようだ。動物園の柵越しに見ている分にはかわいいが、サバンナで対峙すると圧倒されてしまう。
100円の餃子で「本当の優しさ」に触れろ
餃子も100円で食べることができる(3個で100円、6個は190円)。
「ああ~~~餃子食べたい。でも一人前は食べたくない。ほんのちょっとだけ餃子が食べたいな~~~」
そんな、人間としてほとんど最低レベルの煩悩に向き合ってくれるが福しんなのだ。こういうのが本当の優しさなんだぜ。
160円のウンパイローを食え
ウンパイローとはゆでた豚肉にピリ辛の味付けをしたもの。福しんではもやしとあえてある。
先ほど「100円のもやしがおすすめ」と言ったが、その上位互換の存在だ。おすすめ度合いでいったら、もやしの100倍はおすすめである。しかしこの際、もやしとウンパイローの両方をぜひ注文してほしい。どっちもうまいのだから。
地域密着の結果こうなった
店長の潘(はん)さんに話を聞いてみた。
「福しんは『地域密着』を目指しています。他の店舗は11時開店のところが多いんですが、ここは上野という土地に合わせて8時開店です。生ビールのタイムセールもやっています。
タイムセールはすごい人気ですね。今年のゴールデンウィークに、タイムセール中の2時間で100杯を超す記録が出ました(座席数は30)」
みんなゴールデンウィークの朝っぱらからなにやってんだ、という数字。でも良い気持ちになれるというのはよくわかる。
ちなみに福しんで人気のメニューはBセットだという。ラーメンと半チャーハンのセットだ。
「とにかく圧倒的にBセットが出ます。それから単品のチャーハンも人気です。多分みんなラーメン食べるときにちょっとチャーハンもを食べたくなって、Bセットを選ぶんじゃないでしょうか」
なるほど……看板メニューは「手もみラーメン」だと思っていたが、実はチャーハンが人気だったのか……。今日また一つ、福しんのことを知れた。
外に出たらまだ午前10時半だった。まったくどういうことなんだろう。
周りを見ると、確かにこの時間から開店している飲み屋が多い。そこに地域密着チェーン店の福しんも同じように加わっている。ぼくはもうベロンベロンでアメ横を歩いていて、完全に上野の風景の一部になれた。上野と福しん、バンザイといいたい。
紹介したお店
福しん上野駅前店
住所:東京都台東区上野6-9-11三真ビル
電話:03-5818-5141
プロフィール
斎藤充博
1982年生まれの指圧師(国家資格)。「下北沢ふしぎ指圧」を運営しています。インターネットで記事を書くことをどうしてもやめられない。
ツイッター:@3216
ホームページ:下北沢ふしぎ指圧
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