2月19日(金)~21日(日)の3日間、鹿児島市のドルフィンポート広場では鹿児島の人気ラーメン店による「第2回鹿児島ラーメン王決定戦」が開催されました。
↑会場は桜島を望むシーサイド(提供:KTS鹿児島テレビ)
このイベントは地元テレビ局の主催。まずは2015年9月に「あなたの好きなラーメン店は?」という県民大投票が行われ、26000を超える投票の結果、上位15店舗が決定。これに昨年の第1回大会の上位3店舗、合計18店舗が集ってラーメン対決を行うというもの。
↑1エリア2店舗という形で18店舗が並んだ
↑お目当てのラーメンを求めて並ぶ人、人、ひと・・・(提供:KTS鹿児島テレビ)
第1回大会では志布志市に本店を置く「マルチョンラーメン」が圧倒的な人気で1位となったのですが、今年はシード店としての参加。果たして「マルチョンラーメン」が1位の座を守れるのか、あるいは新たに「鹿児島ラーメン王」となる店が誕生するのかが注目されました。
ラーメンチケットは前売りが600円、当日が700円。注文杯数と同じ数だけ投票用のコインが渡され、ランキングはこのコインの枚数によって決まります。
今回のイベントの特徴は、ほとんどの店舗がこの日限定のメニューで勝負をしていること。これは、自宅や職場の近所にあって「いつでも食べられる店」であってもいつもの味とは違う味が食べられる半面、まだ未食のお店のラーメンが食べたい、でもいつもの店の限定メニューも食べたい、ああ!いったいどの店のラーメンを食べたらいいんだ!! と、来場者を大いに迷わせる仕掛けともいえるのです。
↑会場に入る前にとにかく悩む人々(笑)
がしかし、そこはラーメン好きの鹿児島県民。友達同士で、家族で、カップルでと、複数人で1杯のラーメンをシェアし合いながら、より多くのラーメンを食べるという作戦を立てた人が多かったようです。
投票の結果は、県民投票でも1位を獲得した「五郎家」が1位、2位が昨年1位の「マルチョンラーメン」、3位が「豚とろ」となりました。
ということで、私が食べたラーメンをいくつか紹介。
まずは2代目鹿児島ラーメン王となった「五郎家」の「2種のチャーシューとベジタベル」。大判チャーシューと刻みチャーシュー、キャベツや水菜の野菜と、途中で入れる黒酢がきいた特製息吹ソースが最後まで飽きさせない味わいです。
↑特製の息吹ソース、約6000個をひとつひとつ詰めたそう
↑息吹ソースを投入! おお~、黒酢のさっぱり感がいいですね~
全国にもその名を知られるシード店の「豚とろ」は、1杯に約100gの豚とろチャーシューが強烈なインパクトを放っていました。もちろん箸で持ち上げようとするとホロホロと崩れるような柔らかさも健在。
↑煮玉子まるまる1個とほぼ同じ大きさのチャーシュー!! まさにイベントならではの迫力
そしてご当地ラーメンの中でも根強い人気のかつおらーめんで勝負に出たのは「香月」。スープをひと口すすると、口の中にかつおの風味が広がるコクのある味わいは豚骨や鶏ガラベースのスープが多い鹿児島ラーメンの中でも引けを取りません。
↑途中でワサビや唐辛子を入れて味にアクセントを
他にも1961年創業、特製味噌を味好きなタイミングで加える“らーめん”で勝負してきた「天天有」
↑シンプルながら味わい深い
↑特製味噌を追加して、より味噌感がアップ!
↑特製マー油で味がガラリと変わる
国産ニンニク使用の特製マー油を途中で広げれば1杯で2つの味が味わえる「アイアイラーメン」の“ネオ黒とんこく(肉ポタブラック)”と、どのラーメンも甲乙つけがたい美味しさでした。
中日の20日は悪天候のためイベント開始時間が1時間半遅れたり、強風などベストコンディションではない3日間でしたが、老いも若きも美味しそうにラーメンをすする姿を会場のいたるところで見ることができました。
↑飲食テント内はイス・テーブル席と立ち席が。立ち食いラーメンも乙なものです
最近では魚介系、塩系、トマト系と味も幅広くなり、スープも豚骨&鶏ガラ以外にも牛、カモ、ラムなど種類豊富になり、新感覚のラーメン店が増えてき た鹿児島ラーメン。単に人気ラーメン店選びのイベントでなく、多彩な鹿児島ラーメンを味わえる年に一度の「ラーメン祭り」として続いてほしいです。
第2回鹿児島ラーメン王決定戦
おばらけいこ プロフィール
鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。
地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。
芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。