2018年、大河ドラマ「西郷どん」の影響で、多くの観光客で賑わった鹿児島市の南州公園。その公園のすぐ近くに、2019年1月にオープンしたのが「BLUE BEANS ROASTERY」です。
県道に面したマンションの1階にあるのですが、目立つような看板もなく、オープンしばらくは地元の人も気が付かないほど。それでも1か月も経つころには週末など次々とお客さんが来店するコーヒーショップになりました。
▲この黒板が出ていたら営業中!
しかもかなりの「こだわり」が詰まったお店ということで、さっそくお邪魔してみました。
約1年2か月かけてオーナーが手作りした店舗
こちらのコーヒーショップのオーナーである舩崎さん、実は、道路向かいにある歯科医院の院長。中学生のころからコーヒーに興味があり、自分で焙煎も行っていたほど。
しかしそれはあくまでも趣味にとどめ、自身の希望通り歯科医となったそうです。そして2年ほど前に脱サラでコーヒーショップを始めたという人と知り合ったことが刺激となり、コーヒーショップをオープンすることを決意。歯科医院のすぐ近くに物件をみつけ、店づくりを開始しました。
▲店舗の奥には臭いや煙を取り除く装置を備えた焙煎機が
そうなんです。本当に、コツコツと手作り、、、いえ「手造り」と書いたほうがいいかもしれません。なんと店舗のデザインから内装工事などもすべて舩崎さん自身で行ったそう!
▲天井のむき出しの配管もオシャレです
しかもこの店造りのために電気工事士の資格も取得したというから驚きです。もちろん歯科医院もあるので、作業できるのは週末か夜間のみ。夜間は上階がマンションなので大きな音や騒音を出すような作業ができず、完成までに約1年2か月もかかってしまったのだそうです。
ちなみに店舗の中央で存在感を示しているコンクリート製のカウンターも、もちろん手造り。
4トンのコンクリートを型に流し込んだものの、重さに耐えきれずに枠から出てしまった部分はドリルで削ったのだとか。
エアロプレスで日本第3位のバリスタ!
舩崎さんは当初、コーヒー豆を焙煎して販売しようと考えていたそうですが、店舗づくりが進む中で、バリスタの坂下さんと出会います。
▲オーナーの舩崎さん(左)、バリスタの坂下さん
坂下さんは当時、鹿児島市の別の場所でコーヒーショップを開いていたのですが、借りていた店舗側の都合で営業を続けることが難しい状況に。そんな時に舩崎さんと知り合い、とんとん拍子に話が進んで豆の販売に加えイートインもできるショップとなったそうです。
坂下さんは2017年の「ジャパンエアロプレス チャンピオンシップ」で第3位に輝いた実力者。
▲エアロプレスを模ったトロフィー
お客さんも坂下さんの淹れるコーヒーが再び飲めるとあって、オープン間もないにもかかわらず、多くの人が訪れているのです。
前置きが長くなりましたが・・・・
そんな「こだわり」満載の「BLUE BEANS ROASTERY」では、メインはハンドドリップコーヒーかエアロプレス。
▲エアロプレス450円、ハンドドリップは430円
どちらもその日おススメのコーヒーから選ぶことができます。坂下さんによるとハンドドリップよりエアロプレスがよりコーヒー本来の質感、濃度や甘みを感じられるので、「エアロプレスのコーヒーを飲んだことがない方はぜひ一度試してみてください」とのこと。
ほかにもエスプレッソマシーンで作るエスプレッソやカフェラテ、レモネードなどもあります。
▲カフェラテ450円
▲レモネードなどに添えるミントも店内で栽培しています
またマフィンやパウンドケーキもあります。
もちろん、コーヒー豆の販売も! 厳選したその時おススメのスペシャルティーコーヒーが150g1000円~で購入できます。
また今後は軽食のメニューを加える予定もあるとのこと。
さらに坂下さんがこれまでも行っていたカッピングのイベントも定期的に行っていくとのことなので、ぜひチェックしてみてください。
紹介したお店
BLUE BEANS ROASTERY
住所:鹿児島県鹿児島市上竜尾町4-21 エクステンド上竜尾1階
電話番号:099-294-9030
営業時間:10:00~18:00
休み:不定休
駐車場:1台(店舗前)
おばらけいこ プロフィール
鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。
地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。
芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。