こんにちは。韓国出身の料理研究家、金英貨(キムヨンハ)です。
立春は過ぎたものの、まだまだ寒い日が続いていますね。巷ではインフルエンザが猛威をふるっているとも聞きます。こんなときこそ、しっかり栄養のあるものを食べたいですね!
そこで今回は栄養満点、しかもめちゃウマで体が温まる「タッカンマリ」を紹介したいと思います!
タッカンマリとは韓国語で「鶏一羽」の意味。その意味通り、鶏を丸ごとグツグツ煮る鍋料理です。韓国・ソウルには「タッカンマリ通り」という通りもあり、30年以上の歴史を持つ定番料理なのです。
見た目はサムゲタンに似ていますが、作り方や食べ方は別物!どちらかといえば、博多の水炊きのような味わい。鶏から濃厚なダシが出るので、シンプルな味付けながら深く豊かな旨味があります。
本場では丸鶏で作りますが、手羽先と手羽元、鶏もも肉でも代用可!骨から良いダシが出るので、できれば鶏もも肉も骨付きがオススメです(精肉店などで売っています)。
というわけで、さっそく作り方を紹介します!
丸鶏から作る簡単タッカンマリ
材料(3~4人分)
- 鶏肉・・・・1羽(1kg)
※手羽先、手羽元、鶏もも肉 各350gでも代用可能 - 玉ねぎ・・・・1個
- 長ねぎ・・・・2本
- じゃがいも・・・・1個
- にんにく・・・・3片
- キムチ・・・・200g
- トッポッキ・・・・8本
- 酒・・・・1/3カップ
- 塩・・・・適量
- コショウ・・・・適量
タレの材料&作り方
- 唐辛子粉・・・・大さじ1
- 熱湯・・・・1カップ
- 醤油・・・・1/4カップ
- 砂糖・・・・大さじ1/2
- 酢・・・・1/4カップ
- 水・・・・1/2カップ
- おろしにんにく・・・・大さじ1/2
- からし・・・・適量
- 千切りキャベツ・・・・適量
- 薄切り玉ねぎ・・・・適量
唐辛子粉、熱湯、醤油、砂糖、酢、水、おろしにんにくを混ぜ合わせたタレに、各自の好みで千切りキャベツと薄切り玉ねぎ、からしを入れ、よく混ぜる。
下準備
- 鶏は尻尾を切り落とし、きれいに洗ってお腹を開ける。
- キムチは水で洗い、絞っておく。
作り方
1. 鍋に鶏肉、玉ねぎ、長ねぎ(1本分)、酒を入れ、ひたひたになるまで水を注いだら火にかけ、10分間煮る。スープと鶏肉以外は取り出す。
2. じゃがいもは1cm幅の輪切り、長ねぎ(下茹でで使った1本とは別)は5cm幅に切る。
3. 鍋に1の出汁、鶏肉、じゃがいも、長ねぎ、トッポッキを入れて煮る。
4. じゃがいもに火が通ったら、ハサミで切り分けて、さらに10分煮る。塩コショウで味を調える。
5. 鶏肉に火が通ったら、タレをつけて食べる。
今回紹介したのは簡易版。本場韓国のタッカンマリ店では、鶏ガラやモミジ(鶏足)も一緒に入れてじっくりと煮込んでいます。簡易版レシピでも十分に美味しいですが、究極に美味しいタッカンマリを作りたい方は参考にしてみてくださいね。
ハサミで切り分けることによって、食べやすくなるのはもちろん、部位ごとに食べ比べができるのがまた良いんですよね。
あとは本場韓国のように、キャベツや玉ねぎが入った特製タレに鶏肉をつけて召し上がれ!
キャベツと玉ねぎのシャキシャキ感、酸っぱ辛いタレがお肉にマッチしてとっても美味しいのです!本当に美味しいのでおかわりしすぎてしまいます……!
鶏肉を食べ終えた後の〆ですが、残ったスープにうどん、タレ、キムチを加えるのが定番。あるいはスープにご飯を入れて炒めご飯のようにして食べるのも美味しいです。美味しいダシの出たスープ、ぜひ余すことなく食べてくださいね。
タレの量はお好みで調節してください。辛いのが好きな人は多めに!
体の芯から温まるタッカンマリ。この季節にぴったりですよ。丸鶏を使うと見た目も豪華になるので、おもてなしにも良いです!
代用レシピでも美味しく作れるので、ぜひ試してみてくださいね。
著者プロフィール
金 英貨(キム ヨンハ)
フードコーディネーター. 料理研究家
1977年8月19日生まれ。韓国出身。
食のコンテンツ企画制作会社や食品企業にて、レシピ開発やスタイリング、フードコーディネートを手がけます。書籍、雑誌、動画などのフードコーディネートも担当させていただいています。
韓国料理を得意とし、韓国の家庭料理からおもてなし料理の料理教室の講師も務めています。
https://www.instagram.com/goodnewscooking/
(企画編集:河瀬璃菜)