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うなぎが食べられなくても太刀魚がある…!太刀魚を使った「たち重」と「たちまぶし」がビックリするほど旨かった

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まいど憶良(おくら)です。

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大阪市は阿倍野区にやって来ました。

 

うなぎが絶滅するのでは…!?、なんていう話がよく聞かれ、代用品として魚のすり身やサンマのかば焼き、ナマズを…なんていう話もありますが、そんなさなか、ちょっと変わった店を見つけました。 

 

なんと、今回紹介するお店「たちじゅう園」は、うな重ではなく「たちじゅう」、ひつまぶしではなく「たちまぶし」が食べられる、太刀魚の専門店なんです。

 

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それがこちら、たちじゅう園。

 

店内はこんな感じです。

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鰻の代用品じゃない、太刀魚を美味しく食べさせる専門店だった!

このお店、うなぎの代用品として太刀魚を使っているのではなく、真剣に太刀魚を美味しく食べさせるためのお店だったんです。

その中で開発したメニューが今回ご紹介する2つのメニュー、「たちじゅう」と「たちまぶし」です。

 

店内には太刀魚の魚拓が飾られるなど、太刀魚愛が見られます。

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夜は太刀魚づくし等のコース料理もありますが、昼はシンプルなメニュー構成です。

 

たちじゅうが出来るまで

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網の上に敷き詰められた太刀魚が、炭火で焼かれていきます。

実はこの時点でもう既に一工夫がされているんです。

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それは油で揚げて、6割程度火を入れる事。

そして火を入れたら一度休ませてあげること。

これによってふっくらと、そして箸で持った時にボロボロ粉々にならなくなるんですって。

さらに太刀魚って、意外と油との相性も良いそうです。

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炭火で焼く事で、香ばしさがぐっとアップします。

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 何度も何度も刷毛でタレを塗り、また裏返してタレを塗り、と、丁寧に焼き上げていきます。

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ご飯をよそうと、

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特製タレを回しかけます。

このタレは鰻のたれよりもあっさりとしているんですが、その理由は太刀魚を美味しく食べるために試行錯誤を繰り返して作っただから。

太刀魚の繊細な味を活かすためのタレなんですね。

 

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焼きあがった太刀魚を、

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お重に乗せていきます。

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再度特製たれをかけて、

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大葉を乗せると出来上がりです。

 

鰻とは別物。太刀魚のこんな食べ方、初めてです

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さて、たちじゅうです。

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蓋を開けると、タレの匂いと、ほのかに炭火の匂い。

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濃い味付けで太刀魚の美味しさを殺さない、そして太刀魚の美味しさを引き出す味。

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旨い!

もちろんご飯との相性もぴったりです。

その身はふっくら。

太刀魚の食べ方って、塩焼き、唐揚げ、よっぽど新しければ刺身や寿司くらいしか思いつかなかったんですが、こんな食べ方もあるんですね。

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練り七味で味変もできる

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この店特製の練り七味。

普通の七味は乾燥したものを混ぜ合わせますが、練り七味は生の状態で練り合わせます。

これがまた、メチャ美味しい。

これは確かにうな重とは全くの別料理。

そして、太刀魚の美味しさを改めて教えてくれる料理でした。

 

たちまぶしも、これまた旨い!

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こちらは「たちまぶし」。

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たちじゅうに、出汁が付いたもの。

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先ずはたちじゅうと同じように楽しんだ後、

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 茶碗によそって、

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 その上から、

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カツオ、昆布、そして太刀魚の骨からとった出汁をかけます。

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練り七味を乗せて

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食べるとこれがまた、旨い。

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頭ではゆっくりと味わって食べたいと思っているのですが、

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もう箸が止まりません。

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太刀魚の美味しさを堪能できます。

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あっという間に完食してしまいました。

 

お店では弁当も売っています。

それから自家製のおかき、「たちおか」

これがまた美味しいっ。

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練り七味を使ったおかきは、ピリリと山椒の効いた刺激的な味。

メチャ癖になる味です。

たちじゅう、たちおか、練り七味は通販でも買えるようですので、公式ページも要チェックですね。

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太刀魚の魅力を伝えたい

憶良 :たちじゅうって、実は聞いたことがなかったんですが、どういう経緯で生まれた料理なんでしょう。

店長さん :もともと私は和歌山の有田(ありだ)の温泉旅館で料理長をしていたんです。

有田という所はみかんでも有名なんですが、太刀魚の漁獲量も実は日本一なんですよ。

当時その旅館の女将さんが有田観光協会の会長だったこともあって、なんとかこの太刀魚を使った名物を作れないかと開発したのがこのメニューなんです。

 

憶良 :単に鰻の代わりに太刀魚を使ったという物ではないですよね。

店長さん :そうです。

鰻には鰻の、太刀魚には太刀魚の美味しさがありますし、元々太刀魚のアピールのために作った料理ですから、太刀魚の美味しさをしっかりと感じられるという所にはこだわりました。

 

憶良 :太刀魚って、小骨があって少し食べにくいというイメージがあるんですが、小骨も全くなしでした。

普通に私たちが見る、スーパーのものなんかより大きいサイズの太刀魚を使っているんですか。

店長さん :いえいえ、普通のサイズですよ。

小骨が多いというのはそのまま塩焼きにして食べた時のイメージだと思うんですが、3枚におろすと簡単に、綺麗に骨が取れますので小骨って全くと言っていいほど口に入らないと思いますよ。

うろこもないですし、どちらかというとさばきやすい魚なんですよ。

 

憶良 :身がボロボロと崩れるイメージもあったんですが、たちじゅうを食べて見てそのイメージも覆りました。

店長さん :そういってもらえると嬉しいです。

私も、もっと太刀魚の魅力を知って欲しいと思って頑張ってますので、是非一度食べに来てください。

 

紹介したお店

たちじゅう 園
〒545-0053 大阪大阪阿倍野区松崎町3-17-4 1F
4,000円(平均)1,000円(ランチ平均)

r.gnavi.co.jp

 

 

プロフィール

憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。
休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。

ブログ:

 



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