今回の料理:「ピーマンの肉のせ」
詰めなくても一緒!
西原 ……ピーマンとハンバーグの煮込みということですね。
枝元 うん、一緒に食べればさ、肉詰めの味でしょう。
西原 でもさ、何で肉詰めにするかっていうと、ピーマン嫌いな子に無理やりハンバーグという好物で誘い込み、だまくらかして食べさせるというものでしょう。これだと「ピーマン1個食べないと肉を食べてはいけません」って言わなければいけない……。
枝元 ピーマン3個にハンバーグ1個という割合でいくよっ!! まずはハンバーグのたねを作ります。はあ……疲れる。五十肩でこねるのは大変ですね。「五十肩バーグ」と名付けましょうか。
西原 五十肩バーグ! 何だかおいしそうですよ。
枝元 ははは、そうですか。ハンバーグ作るの久しぶりだわ。子どもがいたらいっぱい作るんだろうなって思うんだけど、五十肩の1人暮らしだと作らないよね。
西原 今はレトルトでおいしいものがいっぱい売っていますからね。
枝元 ハンバーグはピーマンと一緒に煮込むので、表面だけを焼いて、あまり火を通しすぎないようにね。ピーマンもちょっと焼き色がついたところで鍋に投入します。ふたをして10分くらい煮ると、クッタリとしてきます。
西原 だいぶ弱々しくなってきましたね。それでもこれだけ形が残っている。ピーマンは根性ある野菜ですね。
枝元 このメニューはいかにも「ザ・おかず」みたいで、ご飯に合いますよ。肉詰めにして焼きながら味付けたり裏返ししたりすると全部はがれ落ちちゃうから、こういう作り方も絶対にお勧め。盛り付けるときにほら、肉詰めピーマンのふりをしちゃえばいいでしょ!一緒に食べれば同じよ。
西原 写真映えもするし、いい発想ですね。実は私、ピーマンが宿敵なんです。でもトマトと煮込んだこのスープを飲んでも、全然ピーマンの独特な味がしませんね。このちょっとした苦みが大人の味だあ。
【構成・矢澤秀範、写真・根岸基弘】
ピーマンの肉のせ
材料<4人分>大は大さじ 小は小さじ
- ピーマン 8個
- ニンニク 1片
- トマト 2個
- 合いびき肉 500グラム
- A(塩小1/2、コショウ・ナツメグ各少々)
- 卵 1個
- パン粉 3/4カップ
- タマネギ 1個
- コンソメ 小1
- ケチャップ 大2
- ピザ用チーズ 適宜
- オリーブ油 適量
作り方
- ピーマンは縦半分に切り、種を取る。トマトは乱切り、ニンニクは粗みじんに。タマネギはみじん切りにして電子レンジに3分かける。
- ボウルにひき肉を入れてAを加え練り混ぜる。卵、タマネギ、パン粉を加えて混ぜ、12等分して小判形に整える。
- フライパンにニンニクと油を熱し、(2)の両面を軽く焼き、ピーマンも入れる。
- 鍋にトマト、水3/4カップ、(3)を入れ、コンソメとケチャップを加え、弱めの中火で10~15分煮る。ピザ用チーズを混ぜる。
西原理恵子と枝元なほみのおかん飯、単行本第3弾が発売中!
この連載の単行本第3弾「おかん飯3 てんこもり編」が毎日新聞出版から2017年3月11日に発売されました!フライドオニオンのせ肉豆腐、餅豚キムチーズ、伝説の西原家からあげなど、西原画伯に「うますぎてあかん飯」と言わしめる極旨料理45品掲載。もちろん「名言特盛り描き下ろしマンガ」も掲載しています。
「記念日は揚げ物」「何も足さない、何も引かない」「炭水化物は嗜好品」など名(迷)言続出。ミュージシャンの矢野顕子さん、西原家(おばあちゃん、おにいちゃん、息子)も登場! 一家に一冊の爆笑料理本。
オールカラー128ページ、1,080円(税込み)です。
みんなのごはんでも紹介してきた人気レシピの数々。ぜひ、手に取ってご覧ください!
リクエスト募集します!
【西原理恵子の「おかん飯」with枝元なほみ】では、全国の読者の皆様、生産者や食に関わる方々から、「この食材でレシピを考えて」「ぜひ食べてみて」というリクエストを募集します。野菜、魚介、肉、加工食品、調味料など食材のジャンルは問いません。自慢の一品を「おかん飯」でアピールしてみませんか。
応募はメール(onna@mainichi.co.jp)か、郵便で、〒100-8051(住所不要)毎日新聞生活報道部「おかん飯」係まで。