今回の料理:「バナナブレッド」
退屈な夏休みに
枝元 夏休み真っ最中、ちょっと退屈な女子向けにバナナブレッドを作りましょう。簡単なので、一緒にやってみませんか。
西原 はーい。私のバナナには絵を描こうかな。ボールペンで皮に描いていくと、こうして黒く変色してきて浮かび上がってくるんですよ。
枝元 おおー、本当だ。西原さん、お菓子は作っていたんですか?
西原 若い頃はそれなりに。今はやっぱりうどんのほうがいいやって。
枝元 同じ小麦粉ならね(笑い)。バナナは1本半分、割りながら入れて潰していきます。
西原 舟和(ふなわ)の芋ようかんを作っているようなものですかね。あれってただのイモじゃん。しかも甘いサツマイモの「安納芋」なんてのは、舟和の芋ようかんを皮で包んだだけだと思います。
枝元 ははは、わざわざようかんにする必要なかったね。
西原 安納芋は、自生する舟和の芋ようかん。勝手に生えてくるのよ。それと同じで、バナナブレッドもただのバナナじゃん。
枝元 材料を全て混ぜたら、最初のうちは泡立て器でザックリと混ぜ、それからゴムベラで。外側をグルンとしてから縦、縦。外側グルンの縦縦というふうに。練りすぎに注意して、粉っぽさがなくなるまで。オーブンで焼きますが、フライパンでもいいですよ。オーブン用シートを敷いて、ボテッと落としてから軽く形を整え、上に輪切りにしたバナナの残りとグラノーラやコーンフレークなど好きなものをのせます。
西原 沖縄の妖怪にこんなのいませんでした?無病息災を祈って、泥をかける怖い妖怪だよ、これ。
枝元 はは、西原さんが顔作っているよ。オーブンなら180度で15分ほど焼いてから温度を下げて10分ほど。フライパンはふたして中火で焼き、蒸気が上がってきたら弱火にして7分くらいずつ両面を焼きます。
西原 ギョーザを焼いているような音がしますよ。こんがりして、すごくおいしそうだけど、やっぱりバナナ焼くだけでいいんじゃない?
枝元 でもね、夏休みで暇なときに作ってみるのも結構いいよ。子どもの頃の懐かしい味がしますね。
西原 うん、私も高校生のときよく食べたなあ。普通のクッキーよりバナナの香りがよくてね。栄養も満点だし、初めて作るお子さんでも失敗しないケーキなのでお勧めですね。
【構成・矢澤秀範、写真・根岸基弘】
バナナブレッド
材料<1枚分>大は大さじ 小は小さじ
- バナナ 2本
- バター 50グラム
- 三温糖 大2
- 卵 1個
- ヨーグルト 大3
- クルミ 50グラム
- A(薄力粉150グラム、ベーキングパウダー小2、塩小1/2)
- グラノーラ 適量
作り方
- バターはポリ袋に入れてもみ、ボウルに移す。砂糖を入れ、溶き卵を3~4回に分けて加え混ぜる。バナナは1/2本を残して割りながら加えてよく潰す。ヨーグルトを混ぜる。
- Aの1/3量を加え、泡立て器で混ぜてから、残りの半量ずつをゴムベラで切り込むように混ぜる。刻んだクルミを加える。
- 天板にオーブン用シートを敷き、生地を落とす。上に輪切りにした残りのバナナとグラノーラをのせる。180度のオーブンで25分焼く。
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