福岡県民のソウルフードとして、ラーメンに負けず劣らず人気なのが“うどん”です。
JR博多駅から徒歩10分の距離にある承天寺には「饂飩蕎麦発祥之地」という石碑があることから、“うどん発祥の地”といわれている博多。福岡県内には約1000軒のうどん店が存在し、その数は讃岐うどんの本場・香川県よりも多いそうです。
ここ数年の「うどん居酒屋」ブームで全国的に福岡のうどん認知されるようになり、「ラーメンよりもうどん」と公言する福岡県出身の芸能人も増えてきました。
そんな“うどん王国”の中で、私がぜひおすすめしたいお店が、2014年「U-1グランプリ~うどん日本一決定戦~」で準優勝に輝いた「えびすやうどん」の「カルビぶっかけうどん」です。
お店は、地元民だけでなく国内外の観光客も訪れる福岡の人気商業施設「キャナルシティ博多」のすぐ近くにあります。
かつて「管弦町」と呼ばれていたことから名付けられたという「オーケストラ通り」沿いを、住吉神社方面へ進むと「えびすやうどん」に到着!
看板を飾るえびす顔のイラストが私的にはツボで、いつも店の前で立ち止まって見入ってしまいます(笑)
木を基調とした店内は、手前がカウンター席、奥に2人掛けや4人掛け、6人掛けのテーブル席があります。厨房近くには「U-1グランプリ」で好成績を収めた証となるトロフィーが、壁にはお店を訪れた有名人のサインがたくさん飾ってありました。
店の奥には、「製麺室」という部屋があります。
店主いわく、福岡県産小麦のみを使ったモチモチで歯ごたえのある麺は、毎朝ここで作っているそう。コシの強さを好むなら冷やしぶっかけで、ふんわりとした食感を楽しむなら温かいスープでいただくと良いそうです。
若きうどん職人・店主の前田さん。福岡県宮若市で「えびすやうどん」を営む母の味を広めたいと修行をして、2013年に店をオープン。今やこのお店の代名詞となった「カルビぶっかけうどん」も、そうした母へのリスペクトから誕生しました。
\全国のうどんファンを魅了する一杯が到着!/
今回は常連客が好んで注文するという、温かいスープの「カルビぶっかけうどん」(690円)と白飯(150円)の組み合わせに、天かす(無料)を付けてもらいました。
まずは、冒頭でも登場した「カルビぶっかけうどん」です。母の味を継承したという特製ダシで作ったスープは、魚介や昆布の香りが引き立つ上品で優しい味わい。羅臼昆布と数種の削り節をブレンドし、福岡の厳選醤油で作った秘伝の返しをあわせて味を調えています。
ウマさの決め手になっている肉は、小さくカットして炙った国産牛と九州産黒毛和牛の中落ちカルビを甘辛いタレで味付けしてトッピング。柔らかな食感とジューシーな脂身のハーモニーが絶妙で、噛めば噛むほど肉の旨味が口の中いっぱいに広がります。
独自の製法で作った店主こだわりのうどん麺。モチモチ食感で歯ごたえ十分。福岡のうどん麺に比べるとやや細めの平打ちタイプのため、スープや肉汁にもよく絡んで箸をもつ手がなかなか止まりません!
そして、うどんのおいしさにバリエーションを加えるのがこの卵です。店主の故郷・宮若町の隣にある鞍手町の豊かな自然で育てられた親どりから朝一番にとったという、栄養たっぷりの「味宝卵(みほうらん)」。黄身を割って絡めると、濃厚でまろやかな味に変化します。
濃厚な味を好むなら天かすで、辛味を増したいなら卓上にある一味唐辛子や柚子こしょうで自分好みの味にしましょう。
シメは、残ったスープに白飯を加えて雑炊風にします。
白飯が、肉や卵の旨味をしっかりと含んだスープを吸ってくれるので、最後の一滴まで残さずに堪能できます。
この「カルビぶっかけうどん」のおいしさを丼でも味わいたいという要望を受け、1日限定7食の「黒毛和牛めし」(800円、ミニうどんセットは900円)も新メニューとして登場していました。こちらは、今度訪問するときに注文したいと思います。
\裏メニューのスイーツうどんもおすすめ!/
「食後のデザートに、店の裏メニューを食べてみませんか?」と店主の薦めで、「黒みつきなこうどん」(160円)もいただきました。
「黒蜜やきなことうどん麺が合うのかな」と思いながら食べてみると、意外にマッチしていて美味!モチモチとした歯ごたえの麺なので、“わらびもち”を食べているような気分になります。これは、正式メニューにしても流行るんじゃないかって思いました。
ランチタイムはいつも行列ができる人気店なので、ゆっくり味わいたいならその前後の時間を狙ったほうがベスト。福岡を訪れた際はぜひ、この絶品うどんを食べてみてくださいね。
紹介したお店
えびすやうどん
電話:092-262-1165
営業時間:11:30~18:00
定休日:水曜

- ジャンル:うどん
- 住所: 〒812-0018 福岡県福岡市博多区住吉2-16-8
- エリア: 博多
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書いた人
ニシダタケシ
福岡・九州の編集プロダクション・シーアールに所属。生まれも育ちも福岡という生粋の九州男児。
流行りもの&甘いもの好きで、嫌いな食べ物はほとんどなし。「毎日完食!」をモットーに、小さなカラダで福岡のおいしいものを食べ歩きます。
憧れの人は出身校の大先輩・タモリさん。グルメレポではたま~にデカ盛りにも挑戦しますよ!