「全てのメガ盛りグルメの実態を俺が暴く!」
そんな崇高な信念のもと、メガ盛りグルメを巡り続けるフクちゃん。「みんなのごはん」が誇るメガ盛り戦士である。「ネット上で話題のメガ盛りははたして本当にメガ盛りなのか?」と実態を暴くべく、体(とお財布)を張って検証している。
さて、今回向かうのは秋葉原「町役場」。フクちゃんいわく「カツ丼が食べたい」とのこと。前回、つけ麺で失敗したので今回はご飯ものをセレクトしたようだ。安易な逃げ反省を生かしてリスクを避ける、きわめて大人な判断ですよねぇ。
ワイルドな雰囲気が漂いまくる町役場
たまたまこの日は寒かったのだけど、もうすっかり春。ずいぶんあったかくなってきた。街を往く人々もすっかり春の装いだ。
ここにも、春の訪れに心を躍らせる人物がいた。フクちゃんだ。
フク「いや~、暖かくなってくると調子が出るっていうか!もう何でもいくらでも食べられる気がしますよ、HAHAHA☆ 前回食べ切れなかったつけ麺も、今なら余裕で行けちゃうかもね~!」
……などと反省の色が一切みられない。釈然としない気持ちを抱えつつ、あっという間に今回の闘いの舞台となる「町役場」に到着。JRでも日比谷線でも、昭和通りのほうへ出ると近いと思います。
姉妹店(?)として「村役場」もある。フクちゃんが眺めているのは村役場のほうのランチメニューだ。町役場も村役場も、のほほんとしてなんとも平和そうな字面だが……
なにここ、こわい。
ものものしい雰囲気を漂わせる「地下食堂街」へ。おそるおそる階段を下りるフクちゃん。さっきまでの余裕はどこへやら、ちょっぴり背中が小さく見える。
着いた。なんていうかもう、とにかく「ディープ」だ。 入り口上の「今日はおらが町の町役場 全員集合」って手書きの看板がすっごい良いと思った。
さらに、「朝11時から宴会が村役場できます。うまい酒 うまい肴 うまい焼酎があります。夜11:30迄フルタイム営業」って看板もあった。ダメな役場だ(褒めてる)。
残念ながら今回は宴会ではなくランチ目的でお伺い。13時半くらいにお邪魔したため、日替わりはすでに終わってしまったとのこと。想像はつくけど「キムタク丼」が気になるし、「おふくろ定食」はどうしてそのラインナップでその名前になったんだろうか。
あとだいたいが安いよね。ここは本当に「町」とか「村」なのかもしれない。物価的な意味で。
フクちゃんは「スペシャル大盛りかつ丼」(1,100円)に挑戦するらしい。「大盛り」に「スペシャル」って形容詞がついてるぞ……!しかもランチメニューのなかで唯一、お値段が4ケタである。高級メニューだ。
筆者は「かつ丼」(650円)、もう1人の取材同行者は「大盛り天丼」(650円)を注文。天丼はもはや「大盛り」(あるいは「上天丼」)しか選択肢がないってのもハードボイルドだな。
みっちり白米が詰まったスペシャルなかつ丼
さて、注文からあっという間に料理が届いた。こちらは普通盛りのかつ丼。……青のりがかかったかつ丼に初めて出会ったんだけど、これって世の中では普通なんですかね?
持ち上げてみると、カツが分厚いのですよ…!っていうか650円って本当?役場が財政破綻に陥らないか心配だ。半熟派には残念だが、玉子は完熟。しかし、謎のふわふわ具合で断固半熟派の筆者も「あ、うん、完熟もいいかもしれない。てか美味いな」と納得してしまったのだった。
こちらは大盛り天丼。パッと見「大盛り」に見えないかもしれないが、天ぷら1つ1つがけっこうデカいうえに、ご飯がみっちりと詰まっている。ちなみに天ぷらはなす、えび、いかゲソ、春菊、かぼちゃというラインナップ。タレがたっぷり絡まっているしっとり系だ。
そうこうするうちに、フクちゃんの前にやってきたのが……
\ スペシャル大盛りかつ丼/
え、そんなにスペシャルに見えないって?
じゃあ普通のかつ丼と比べてみよう。
わぁ、おっきい!
それもそのはず、スペシャル大盛りかつ丼はカツ2枚(でもこの大きさ的に実質3枚だと思うってフクちゃんが言ってました)がのったスペシャルなかつ丼なのだ……!腹ペコなフレンズにやさしい仕様ですね!
あとコレ、持ってみるとすっごい重たい。フクちゃんも思わず脇をしめてしまうほど重たい。筆者も持ち上げようとして大変ビックリした。
重たい理由はこれだと思う。カツが2(3?)枚のっているのもさることながら、こっちもご飯がみっちり詰まっているのだ。こんな大きな器に白米を詰め込むなんて……!
スペシャルな重さに少々フクちゃんの顔もこわばる。ただ、今日の戦略を訊ねてみると「うーん、特にn……正攻法でいきます。キツくなってきたらこの七味を使うんで!辛いものはスゴいですよ、本当に食欲増進しますからね~~~」とのことでした。
あまりのハイペースっぷりで心配になる
いよいよフクちゃんが食べ始める。見ていると不安になるほどハイペースだ。というのは、前回のつけ麺メガ盛りでも最初にかっ飛ばしすぎて敗北したからだ。あんなに反省していたというのに……!
その疑問をぶつけると、「お腹いっぱいになる前に飛ばして食べるんです。スピード勝負ってやつですよ。……にしても、かっ飛ばしすぎだって?わかってないなぁ~。麺はあとからくるんですよ、でも米は違う。米ならいけるんです」と力説された。
筆者にはよくわからない感覚だが、まぁそうおっしゃるならそうなんでしょうね。
あっという間に半分到達。おお、順調だ。フクちゃんの顔にも余裕がみえる(汗はひたすらかいていたけど)。
「いや、このかつ丼が非常にウマいんですよ……。ご飯がね、スルっと食べられる美味しさなんです。白いご飯が美味しくないと、正直箸って進まなくなるじゃないですか。でもここのは違う。みっちり詰まっていても美味しいから全然食べ進められる。やっぱり日本人は米ですよ」としんみり語り出す始末。たしかにそれは筆者も感じていたところで、ご飯がちゃんと美味しいのだ。この点についてはフクちゃんを支持する。
そうこうするうちに、もう1/6くらいになった。はやいw
ラストスパートをかけるフクちゃん……ッ!
\ 完 食 /
どうだ、この顔は隠れているのに絶対ドヤ顔をしていることが伝わってくる写真は。
食べ終わってなお、ポーズをとる余裕があるフクちゃん。「重たかったからどうなるかって少し不安になったけど、意外とパクパクいけちゃうもんですね!なんていうか、今日は普通に心地よい満腹感です」と笑顔で語っていた。前回の失敗から着実に成長しているわけですね。
ノリで頼んだ「とり唐カレー」もウマかった件
こちらは追加で注文した「とり唐カレー」(650円)の大盛り。さすがフクちゃん、ではなく他の者が注文したのだった。このカレーの特徴はなんといっても濃厚なルー、そしてキャベツの千切りだ。まるで金沢カレーのような構成である。
食べてみると、やっぱりルーは見た目どおりに濃厚な味わい。先述したように、きちんと美味しい白米もだいぶたっぷり盛られている。基本的に、町役場の「大盛」はだいたいがレベル高そうだ。
そして、なんといっても唐揚げがデカい。赤子のこぶしはゆうに超える大きさだ。食べてみるとすんごいジューシー!うまーい!サクッじゅわ~の120点の唐揚げだ。
今回はランチでお邪魔したが、夜にも来たくなるお店だった。
「じゃが明太チーズ焼」とか「いかエリンギバター炒め」も良いけど、いちばん右の「赤ウィンナー鉄板焼」なるものが気になる。唐突な「ピザ」も良い味出てるなぁ。
いきなりですが、間違い探し!
フクちゃん、今回は満面の笑みで町役場を後にしました。
このお値段でこんだけガッツリ食べられるとあって、13時半すぎでもお客さんがかなり入っていた。女性のおひとり様がそこそこ入っているのも、なかなか珍しい。平日昼だったが、普通にビールを飲んでいる殿方もいました(うらやましい)。ところどころに垣間見えるユルさにきゅんとくるので、訪れた際はぜひ店内を(あやしくない範囲で)キョロキョロと見回してみてください!
紹介したお店
店名:町役場
住所: 東京都千代田区神田佐久間町1-14 第二東ビル B1F
※掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。